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「私を愛したスパイ」とカーリー・サイモン

2005年02月01日 00時10分46秒 | サウンドトラック
 007シリーズは現在も5代目ピアーズ・プロスナンを擁して続いている(その彼もそろそろ終わりだろうか?)、映画史上でも最も長寿なシリーズだと思いますが、その中でも僕が好きなのが「私を愛したスパイ」という第10作目。

 とにかく、観ていてこのくらい豪華かつうれしくなる007映画もなかったという感じでなんですよね。冒頭のスキー・シーンと水中を駆け抜けるロータスエスプリのカッコ良さに圧倒され、随所に現れるパロディににんまりし、パーバラ・バックのゴージャズな美しさにはほれぼれする。ついでにオーラスの水中要塞の場面は、不評をかこった「二度死ぬ」の阿蘇山での戦闘の復習戦ってな感じで、「おぉ、そうだろう、そうだろう、あれは早すぎたのだ」と「私だけが知っている」的なマニアックなうれしさまであって、観終わったあと、上出来のグレーテスト・ヒット・アルバムでも聴いた気分で、満腹感もひとしおだったんです。

 で、この映画で、もうひとつ忘れられないのが主題歌。カーリー・サイモンが歌う「ノーバディ・ダズ・イット・ベター」がすごく良かったんだなぁ。007シリーズの主題歌というと、ダイナミックでやや泥臭い歌い上げパターンが多かったんだけど、マービン・ハムリッシュのゴスペルを思い切り洗練させたようなメロディーも意外なら、カーリー・サイモンのソフトでウォームに歌声も意外、個人的には衝撃的ですらありましたね。思えば、007シリーズの主題歌もここで一気に流れが変わったんじゃないでしょうか。シリーズ中の名曲の1つ、「オール・タイム・ハイ」なども、この曲があってこその曲だったような気がします。

 ところで、このカーリー・サイモンって人、私にとってはなかなか縁がない人で、前述の通り「ノーバディ・ダズ・イット・ベター」だけはもの凄く好きなんですけど、他のアルバムはほんど聴いたことがないんですよね。とりあえず、彼女はこの10年くらい、時折出すスタンダード・アルバムだけは、どういうわけか購入しているんですけど、どうもオリジナル・アルバムにはなかなか手がでないんです。声や雰囲気は大好きなんですけどね。どうしてなんだろう?。「ノーバディ・ダズ・イット・ベター」を聴く度に、今度こそオリジナル・アルバムを聴いてやろう....って必ず思うんですよね。えぇ、今もそうなんですけど(笑)。
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