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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

BOB WELCH / His Fleetwood Mac Years & Beyond

2005年02月06日 23時07分48秒 | ROCK-POP
 70年代の後半、パリスというハードロック・バンド、あるいはその後の出した「センチメンタル・レディ」のスマッシュ・ヒットであの頃、有名だったボブ・ウェルチの新作です。

 タイトル通り、ホブ・ウェルチがフリードウッド・マックに在籍していた頃の曲を中心に再録したものですが、現在の彼はもうほとんど「昔の名前で出ています」状態でしょうから、この新作でもひょっとしてたら「もうよれよれかも....」とも危惧もありましたが、ヴォーカル、ギター、サウンド・ブロデュースのセンスと、どれをとってみてもほとんど衰えてません。さすがです。

 選曲も自分の声が届いたんじゃないかと思うくらいに私好みのもので、オリジナルを超えたなどというつもりはありませんが、ベスト・オブ・ライブ的な方法とは違う形で、良質なレトロスペクティブしたなという感じがします。個人的にはとても気に入りました。

 あと、彼は昔からとても器用なミュージシャンなので、このアルバムではなんと全ての演奏を自分でやっています。ただ、それかこうじてドラムまで打ち込みでやらかしているのはちと減点ですかね。いや、打ち込みのテクニックそのものはなかなかですが、なんせ、オリジナルはドラムスがミック・フリードウッドですからねぇ。あのグルーブ感はさすがに機械には出せないです。

PS:なお、これにはレギュラー盤と特別盤があるみたいで、後者はなんと彼の直筆サイン入り。なんとも涙ぐましい営業努力じゃ、ありませんか。私の買ったのはもちろん後者の方、なんせ長年のファンですからね(笑)。
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CARPENTERS / Singles 1969-1981 (SACD)

2005年02月06日 15時11分53秒 | ROCK-POP
 カーペンターズのベスト盤です。SACD用に新たにリマスターはおろかリミックスまでしているようです。これで1800円!、買うしかありません。

 CDに続く、新メディアとしてSACD(Super Audio CD)が登場してから、早4年、なにせソフトが出ない、メディアの認知度が低い、一般音楽愛好家にとってそれほど劇的な音質の向上が見込めない....ってな理由なんでしょう。なにしろ亀の子のような普及速度なもんですから、鳴り物入りのニューメディアもひよっとするとこのままフェイドアウトしてしまうのではないかと、危惧した時期もありましたが、こういうアーティストが出てくるところをみると、それなりには定着してきているようです。

 さて、一聴しての感想ですが、「え~、もう別物じゃん」って感じ。しばらく前に出たCD用のリミックスでも、その異様な分離の良さに違和感を感じないでもなかったですが、あっちはそれでも「オリジナルの佇まいみたいものを保持しつつ」みたいみたいなタガが感じられました。
 しかし、今回は5.1ch化という大義名分のせいなのか、通常の2chバートも、もはやいじり放題、さすがに新楽器をダビングこそしてないようですが、各種デジタル・エフェクターを駆使して、カレンのヴォーカルがぐぐっと前に出るわ、ストリングスはまるで人数増えたようだわ、ドラムや各種パーカスの抜けは良いわで、実にリッチで瀟洒なバランスに変貌してます。本当に最近のデジタル技術は凄い。そんなワケでクウォリティ的にはもうほとんど最新録音に遜色ないです。

 ただ、この音はカーペンターズにしては、豪華過ぎ、大柄過ぎるんじゃないと思うのもまた事実。カーベンターズって、あっけらかんとしたオプティミズムと、ある種ハンドメイド的な素朴さみたいなものを持っていたと思うんですけど、今回はそのあたりが見事、後方に追いやられた感じがないでもないです。以前の聴こえ方があくまでもアメリカン・ポッブスだとすると、今回のはスタンダート・アルバムのノリといでもいった感じとでもいったらいいでしょうか。鳴っている声や音は同じなんですけどね。聴こえ方がまるで違う。音楽とは不思議なものです。

PS: あっ、そうそうSACDとしての音質について一言。とにかくリミックスが違うので、従来盤とはあまり比較にならないと思いますが、SACDらしく高域が繊細、シルキー、ともかく非常に明るい音なのが特徴です。一応、CD層の音も聴いてみましたが、残響成分の聴こえ方、特に減衰の仕方が、SACDの方がはるかに克明かつ自然に聴こえます。SACDは高域が刺激的にならないので、クラシックには総じて有利に働く場合が多いのですが、ジャズやロックの場合、かえってメリハリが後退しているように感じる場合もあり、SACDだからなんでも良いというもんでもないですが、これは成功している部類だと思います。
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