今冬、初めての試みとして実施された「結の灯りアートコンテスト」の表彰式が10日に行われた▼このコンテストはプロジェクト結実行委員会と魚沼市観光協会の主催。近年、雪国では雪の中でロウソクを灯して雪国の夜を美しく演出するイベントが各地で見られるようになってきている中、魚沼市でもプロジェクト結実行委員会の呼びかけにより「結8万8千の雪灯り」と銘打って、昨冬から取り組まれてきた▼そんな中、今年から始まった「結の灯りアートコンテスト」は雪を使ったロウソクの灯りアート作品の出来栄えを競うもの。個人や仲間たち、地域で作った雪のロウソク灯りアートを写真に撮って申し込むもので、参加費として「結ロウソク」(2本1セット300円)5セットを申し込み時に購入してもらうことになっていた。筆者も個人的にどんなアート作品がどれくらい応募されるのか、楽しみにしていたが、残念ながら今冬は記録的な暖冬少雪。雪を使った作品を作るには雪の量が少なすぎた▼小出警察署と魚沼市交通安全協会では、まったく雪の無かった警察署前の駐車場に雪を運びこんで雪像やかまくらキャンドルを作った。雪を使って往来の車、歩行者に交通安全を呼びかけるもので、結8万8千の雪灯りに協力する形で制作された。雪を4トンダンプ一杯よそから運びこむとともに署員が軽トラックで雪を集めて作った労作は、コンテストに応募され、市長賞を受賞。苦労の甲斐があった▼表彰式でコンテストの審査委員長を務めた画家の早津剛さんは「今年入賞した皆さんはぜひ、来年に向けてアイディアを練っていただきたい。無限に広がる可能性があるので、来年に期待したい」と述べていた。応募された作品数こそ予想よりも少なかったが最高位の金賞を受賞した「灯遊」と題した作品は、幻想的な眺めの素晴らしい作品だった。雪国ならではのきれいでアイディアに富んだ作品が、来年はさらに多く人々の目を楽しませてくれることを期待したい。