建設中の第二薮神発電所
東北電力が魚沼市大倉沢の薮神ダムで建設を進めている第二薮神発電所の発電機の水車を設置する作業が10月15日に行われ、その様子が報道関係者に公開された。
第二薮神発電所は、破間川中流部にある同社の薮神ダムへ新設する最大出力4500キロワットの水力発電所。
薮神ダムでは、薮神発電所の最大使用水量が上流にある黒又川第一発電所の最大使用量より小さいことから、年間300日以上ダムゲートから放水しており、この未使用エネルギーを有効活用するため建設されている。
発電所は、薮神ダム右岸に新設する取水口から最大毎秒30立方メートルの取水を行い、有効落差約17メートルを使い発電を行った後、薮神ダム直下に放流する。
この設置された水車の重量は約40トン。中にある直径約2メートルのステンレス製プロペラ水車を回してその上に設置される発電機で発電する。作業では、発電所建屋内クレーンを使って、ダムから引いた水を流し込む深さ約30メートルの縦穴にゆっくりと水車が下ろされ、地上から25メートルのところに設置されていった。
平成25年11月から始まった同発電所建設の工事進捗率は現在48・7%。工事は12月には完了し、来年1月、2月に試験運転を行った後、3月の運転開始を予定している。
第二薮神発電所建設所の吉田紀之所長は「近隣集落の皆さんの理解と協力をいただき、円滑に工事を進めることができた。発電機設置の節目を迎えられたことは皆さんの協力のお陰。よい発電所を造っていきたい」と話していた。