奇祭「雪中花水祝」
魚沼市堀之内の奇祭「雪中花水祝」が2月11日、八幡宮境内を中心に行われ、メイン行事の水祝の儀では外国人一人を含む新婿15人に冷たい神水が浴びせられた。
鈴木牧之の「北越雪譜」の中でも紹介されている「雪中花水祝」は、その年に結婚した新婿の家を行列が順に回り、新婿の頭から花水(御神水)をかぶせ、夫婦和合、子宝が授かるようにと祈願する神事。
現在では八幡宮の境内に雪のステージを造り、約3メートルの御神体が立つメイン会場で昨年結婚した新婿に御神水を浴びせる「水祝いの儀」が行われている。
雪や雨模様の天候が多いこの奇祭であるが今年は晴天に恵まれ、日中は和太鼓の演奏や、よさこいソーラン踊りが八幡宮境内や通りで行われ、夕闇せまる頃に新婿を迎える行列が八幡宮を出発した。猿田彦命や巫女、裃姿の人たちによる行列が賑やかに通りを練り歩き、再び八幡宮に帰ってくると、いよいよメインイベントの水祝の儀。
一斉点火された百八灯の灯火が並ぶ祭壇に、新婿が一人ずつ呼ばれると、裃の人たちが持った手桶の水が勢い良く浴びせられる。境内の人たちからはワーッと歓声があがり、冷たさに耐える新婿の表情に会場の声援が送られていた。
境内ではこの後、祝餅撒与や花火の打ち上げも行われ奇祭を楽しむ人たちで賑わっていた。