魚沼、只見の関係者集い式典
昨年7月の新潟・福島豪雨で全面通行止めとなっていた福島県只見町地内の国道252号が7月23日正午から通行を再開、およそ一年ぶりに魚沼市から福島県への通り抜けができるようになったことを祝う「国道252号六十里越雪わり街道再開通式」が24日、魚沼市の「道の駅」いりひろせで開催された。
国道252号の福島県只見町大字田子倉字鬼面山地内(県境)から大字石伏字上富渕地内までの14・4kmは新潟・福島豪雨により被災し、昨年7月29日から通行止めが続いていた。
このうち只見町役場側から田子倉湖船着場までの3kmについては6月28日に通行止めが解除され、23日には残る鬼面山地内から後山地内までの11・4kmの通行止めが解除されたもの。
再開通式は、観光関係者ら有志で組織する只見町の「国道252号六十里越雪わり街道を愛する会」と「魚沼市六十里越雪わり街道を愛する会」が開いたもので、両県の関係者が出席した。
式ではまず、魚沼市六十里越雪わり街道を愛する会の大塚桂三会長が「両県当局、工事関係者の努力により当初の予定よりも早く開通したことに驚いています。心から感謝しています」とあいさつ。魚沼市の大平悦子市長が「新潟・福島豪雨は想像もつかない大災害となり、いつになったら開通するのかと大変不安に思っていたが、1年経ってこの開通式を迎えたことは魚沼にとっても嬉しい限りです。この道は大切な生活道路であり観光道路であり多くの方から利用いただいている。今日を機会にますます福島との交流が盛んになって賑わうことを祈念しています」と祝辞を述べ、「再開通は地域住民はもとより観光客、お盆の帰省者にとっても真に喜ばしいことであり、只見町民のみならず、奥会津地域住民の生活に大きな活気をもたらすものと考えています」との目黒吉久只見町長の祝辞が披露された。
式典に続いては関係者によるテープカットが行なわれ、六十里越の再開通が祝われていた。
県境で記念品配布
252号六十里越開通で
国道252号六十里越の通行が再開された7月23日、県境の六十里越トンネルの魚沼市側では、再開通を祝って通過する人たちに記念品が配布された。
この日の県境はあいにくの雨となったが、トンネルの前には開通の正午近くなると車やオートバイの人たちが列をつくって開通を待った。
栃木県からツーリングにやってきたオートバイのグループは「通行止めを知ってコースを変えようと思ったが、立ち寄った店の人から開通することを聞いてやってきた。よかった」と話し、饅頭と観光パンフレットが入った袋を手渡され笑顔を見せていた。