滝之又地区で樹勢回復措置
魚沼市滝之又地区では、県指定文化財である諏訪神社の二本杉の傷みが著しくなってきたことから、このほど樹勢回復の措置を行った。
滝之又の二本杉は、樹齢800年とも言われる大杉。樹高が50メートル近い2本の杉が並んで立ち、いずれも地上約6メートルのところで2本に分かれているという珍しいもので、昭和44年に県の文化財に指定されている。
しかし、周りの環境の変化により年々木の勢いが衰えてきており、特に同地区に大きな被害を与えた中越地震後はそれが顕著となるとともに、今冬の大雪で大きな枝2本が折れてしまうなど傷みが酷くなってきたことから、今回、県と市から助成を受けて樹勢回復の措置を実施することになった。
木の手当は樹木医の齋藤健二郎さんに依頼し、今月15日から20日まで行われた。作業は高所作業車を使い幹や枝の腐ったところ、折れたところを取り除き、殺菌、殺虫を行った後、そこから水が入らないように銅版と樹脂を使って防水処理が行われた。
滝之又地区では来年度は土壌改良を行うことも検討しており、区長の佐藤作市さん(64)は「地区の住民は、800年立ってきた木なので、自分たちの代で枯れて欲しくないという思いが強い。樹勢回復措置により元気になってほしい」と話していた。