UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

汚染列島についての初歩的お勉強:ガス会社の跡地はなぜ汚れているの?

2017-05-21 01:53:06 | 日記

昨日もとてもよい天気でした。青空を背に、わがナンキンハゼさんの若葉が風に吹かれていました

昼過ぎ、若葉のみなさんは気持ちよさそうだなあと思いながら眺めておりましたら電話がなりました。GGIよりは大幅に若き知人からでした

「GGIさん、急な話ですけれど今日の午後3時から湖都某所で豊洲市場問題についての講演会があるけれど、行きませんか。ボク、ちょっとした義理もあるので行くのですけれど、どうですか?」

こういう電話は困りますね、と申しますのは、GGIは日頃何かと用事がありそうなフリをしておりますが、何日の何時までにこれは絶対に行っておかなければならないという、いわば社会的義務を負った用事というのはほとんどありあせぬ。GGIの用事の大半は自分の都合しだい、やってもよし、やらなくても別に命に別状がないという類のものです。

ですから、このような電話には困るのです、断りにくいのであります、実はなあ、今日はGGIでないと果たすことができない重大ミッションがあるからダメだという断り方ができないからです

このためGGIはあいまいな返事をしておきました

「オレなあ、豊洲なんてたいして関心ないしなあ、まあ後期高齢者化がすすんでいるので豊洲に限らずたいていのことには関心があまりないのや、だから約束はできないけれど、鋭意努力は致させていただきます」

でも、結果としましては、天気が良すぎて暑いけれども講演会場は冷房がきいて涼しいであろうと思い、でかけました。

講演者は全国あちこちの土壌汚染問題に取り組んできた元大学の先生でありました。豊洲市場への移転問題、GGIはほとんど何も知りません。そのうえ、会場の冷房が適度にきいてとても快適であったためについ眠気におそわれ、よくは聞いていなかったのですが、それでもこれまでまったく知らなかったこともあって勉強にはなりました。

その一つは、豊洲市場は東京ガスの工場跡地に建設されたのですが、なぜガス会社の工場跡地の土壌は汚れているのか、ということです。その答は講師の先生の話によれば以下のようなものでした。

《今の都市ガス、その原料は海外で産出された天然ガスです、それを液化して日本に運んできます。いわゆるLNGです。液化天然ガスです、この場合はガス管を通じて消費者にガスを供給するだけですから工場の土壌が汚染するようなことはありません。しかし一時代前は、ガスの原料は石炭でした。》

《石炭を原料とする場合は、まず石炭を蒸し焼きします。するとガスが発生し、それを消費者に供給するのですが、蒸し焼きしたあとにはコークスとコールタールが生じます。コークスは燃料になるので売却されますが、タールはそういうわけにはいきません。このタールのなかにベンゼンなどの有害な有機化合物が含まれており土壌汚染の原因になるのです。それに石炭を蒸し焼きする際、硫黄分を除去することが必要ですが脱硫装置には触媒としてヒ素が使用されており、これも土壌汚染の原因になるのです》

《ですから東京ガスの跡地だけが汚染されているわけではありません。全国の大都市のガス会社の工場跡地はいずれも汚染されている可能性があります、たとえば古都の京都にも京都ガスの工場跡地があり汚染されていると考えられるのですが、京都市はちゃんとした調査を行おうとしません》

なるほど、そういうことであったのかとGGIは納得がいきました。

講演のあと、質疑応答の機会がありました。三重県の辺鄙なところから来られたかたが、自分の住んでいる小さな町には、東京や関東など、はるか遠くから産廃であると思われる得体のしれない土壌が次々に運び込まれ投棄されているのだが、どうにかならないだろうか、と質問されました。

講師の先生、「三重県の話は特殊な話ではない、いまや過疎地など人口の少ない地域が狙われ、あちこちで汚染土壌などがそうした地域に不法に持ち込まれている、この湖国でも最近、湖都の郊外に産廃業者が正体不明の土壌を持ち込むという事件があった。某大手工事会社の関係者の話では全国で数億トンもの産廃土壌が存在しているとのことでした」と話されていました。

いまやわがニッポンは密かに汚染列島と化しつつあるということです。この話を聞いていましてGGI、昨年高松で行われた全国オンブズマン大会で出会った群馬県の元気なオンブズマン氏が話していたことを思い出しました。

わが湖国の、「卒原発」などという怪しげなスローガンで全国に売名した女性知事が福島県から持ち込まれ不法投棄された放射能に汚染された木材チップ、これは迷惑とばかり、業者を使って秘密で県外の某所に捨ててしまって口をつぐんでいたのですが、その捨て先が群馬県は前橋市であることをGGIが突き止めてしましましたので、このオンブズマン氏に質問したのでした。

「前橋市からされに別の場所に運ばれてようだが、その行く先は分からないのか?」

するとこの群馬県のオンブズマン氏曰く

「いやあ、ご存知のようは群馬県は自民党の大物政治家やその末裔なんかがいる自民党の牙城のような保守的な土地柄でしょう。だから県政なんていいかげん、このため放射能に汚染された廃棄物だけではなく、いろんな産廃が入り込んでいるのですよ、そのうえ巨大な汚職疑惑なんかもあったりして大変ですワ、まったく」

この講演会を聴きましてGGI、ニッポン列島、放射能だけではなく、すでにいろんなもので汚れていることが理解できました。

GGIはかつて湖国内で最大の産廃不法投棄問題にほんのちょっぴりだけ関わったことがありますので産廃問題のことをまったく知らなかったわけではないのですが、この講演を聞きまして改めて問題の深刻さを思い知らされたしだいです。

今日の写真は講演者による東京ガスの工場の配置図が示されているスライドを撮ったものです。ピンボケですがよろしければクリックしてご覧くださいませ。

グッドナイト・グッドラック