先日の日記に、八重葎庵ノーザンガーデンの小さな梅の木が袴田事件の再審開始決定の日に花を咲かせたことを記しました
この梅の木は庭のまんなかに植わっているのですが、庭の東側にも小さな梅の木があります、正確に申しますと梅の木であるとGGIは長年思っていたところの木があります、この木は花をほとんど咲かせることがありませんでした
ある日、「美の回廊」と称する三百坪ばかりの農園の主がやってきましたので聞いてみました、かなり以前のことです、「この木、ちっとも花がさかないのだけど何の木やろう?」、農園主は自身たっぷりに申しました「梅や、梅の木、地主の根性が悪いと、たまには花が咲かないやつもおる、咲かないのはおまえのせいや」
かなに怪しげな話であります、ところがその後、六年か七年前の春先、新八重葎庵を建立するために旧八重葎庵を取り壊しましたところ、この木に見事に花が咲きました
旧八重葎庵がなくなって風通しや日当たりが変わったせいでしょうか、見事に枝いっぱいに花を咲かせました、初めて花を咲かせたといってもいいのです
「わあ、すごいなあ、この梅の木が花を咲かせたのは初めてや」とGGIがはしゃいで申しましたら、新八重葎庵を建立すべく集まっていた大工さんや職人さんたちの一人が、紫煙をくゆらせながら申しました
「いや、あれは梅やない」
えらく自信たっぷりでありました、他の何人かも同調いたしました
「そうや、梅やない」
「でも、桜ではないでしょう」
「そや、桜なんかやない」
「じゃあ、何ですか?」
一人が申しました
「桃やろ、桃の花・・・」
「桃?桃やったら花がもっと桃色でしょう?・・・」
別の一人が申しました
「いや桃やない、杏や、あんずの花や」
結局結論は定かではありませんでしたが、梅や桜ではないということになってしまいました、そして新八重葎庵の完成後、今年までこの木は沈黙したきりで花を咲かせることがなかったのです、ですから久方ぶりの開花なのであります
この木、枝ぶりなんかからは杏のような気もするし、やっぱり梅の木ではないのかなあと思ったりする今日このごろであります、みなさんはどうお思いでありませうか、今夜の写真をクリックしてお考えくださいませ
グッドナイト・グッドラック!