■ 酔族会の2次会でY君に島崎藤村の『夜明け前』をすすめた際、この長編小説を加賀乙彦は日本の近代小説の白眉だと、ベタぼめしていると言ったと思う。
その出典がこれ。NHK人間大学「長編小説の楽しみ」という講座(1994年)で加賀さんは12回に渡って長編小説の魅力を語った。
**『夜明け前』は藤村の書いた多くの長編小説のなかで傑出した出来ばえであるとともに、日本の近代小説の白眉だと私は思う。木曽の馬籠を中心にして維新前夜の日本を活写しているとともに、主人公の青山半蔵を始め登場人物が鮮やかに描かれ、また木曽の自然の四季が美しい彩りを与えている。**と加賀さんはこの小説を紹介している。
ところが、この小説を高島俊男さんは『お言葉ですが・・・』文藝春秋のなかで次のように手厳しく評価している。
**島崎藤村に『夜明け前』という、幕末の木曾を舞台にした小説がある。へたくそな小説で、あんなものを名作と言う人の気が知れないが(後略)**
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Y君、小説の評価は人によって様々。この小説を読むか読まないか、自分で決めて下さい。私は加賀さん同様、名作だと思います。いつか再読したいと思っています。
梅の花が咲く頃ここに出かけましょう。「ここ、どこっすか?」などと言わないようにね。
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前回の酔族会の2次会でこの「夜明け前」の話が出ました。そうですね、この小説には真摯に生きる田舎人が描かれていますね。
酔族会、次回は4月4日の予定です。春の宴を楽しく!
「ふるさと」がある
気がいたします。
感謝
ここには原点が
隠れている気がします。
感謝
読了したら感想を聞かせて下さい。