透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「日本人の脳に主語はいらない」

2008-11-07 | A 読書日記



■ 日本語と英語の構造の違い(主語が省略される日本語と省略されない英語)の理由を脳科学の知見によって解き明かそうという試み。ポイントの部分を少し長くなるが引用しておく。

**日本人は、発話開始時には、母音を左脳の聴覚野で内的に聴くので、その隣りの言語野が瞬時に動き出すことで認知から言語へと連続的に移行する。かつ、右脳の自他の分離を担う部分である下頭頂葉と上側頭溝(視覚野の隣)を刺激しないので人称代名詞を発することがあまりない。これに対し、イギリス人は、発話開始時には、母音を右脳の聴覚野で内的に聴くので、右脳から左脳の言語野に神経信号が伝達するのに時間がかかり、時間的空白が生じる。それゆえ、認知から言語へと連続的に移行できなくて、かつ、右脳の自他の分離を担う部分である下頭頂葉と上側頭溝(聴覚野の隣)を刺激するので人称代名詞を発声してしまう。** ということだそうだ。

まあ、よく分からないがそういうことなのだそうだ。

言語は脳の活動に他ならず、脳の構造と密接な関係にある、ということはなんとなく直感的に分かる。そして日本人と欧米人とでは脳の構造が違うということも知識として知っている。ならば確かに言語が脳の構造によって異なるということもロジカルな帰結として分かる・・・?