香美市 わたなべ農園の渡邉志津江です。
何が安いか高いかはわからない。
うちの母78歳は離れて暮らしている独居高齢者だ。
その母はよく私たち家族に荷物を送ってくれる。
一坪ほどの家庭菜園で採れたキュウリやトマトなど
我が家で作っていない野菜を聞いては送ってくれる。
父にお供えしてあった果物などと一緒に塩蔵わかめやちりめんじゃこ、
ひとりでは食べ過ぎるからといただいたお菓子のお裾分け。
有難いことに、梅干し、らっきょ漬けも母担当で、
素材を送っておくと製品になって帰ってくる(笑)。
柚子酢はポン酢に、タマネギ、ニンニクは和風ドレッシング、いいお塩は塩麹に。
添加物なしで熟成するほどに風味が増す優れものたちである。
レシピも教えてもらっているが、やはり母の手造りにはかなわない。
慣れ親しんだ母の味だ。
ここんとこ頻繁に荷物は届く。
送料が高いのに・・・と遠慮気味に話す私に
「どこもわるいところがないから荷物も送れる、病院いくこと思えば荷物送るくらい安いもの。」
というのが母のいい分だ。
確かに。
そして、私たち家族や母の姉妹たちにせっせと荷造りしているようだ。
そりゃそうだ。
元気だから一人で暮らせるし、荷物を送ろうという気にもなるだろう。
一人暮らしの母は週に1回の買い出しにリュックを背負って汽車で出かける。
近所にあったスーパーが閉店してかれこれ十数年になるからだ。
そして、わたしによく言う。
「びっくりするわよー。お母さんくらいの人もお惣菜いーっぱい買ってる。
わたしは一人になってもそんなん買って帰ったことないわ。
コロッケ作ったって油も新しいの使えるし、作った方が美味しいでー。」
ほんとそうやな~とわたしも答える。
だから健康なのだと母は言うが、本当にその通りだと思う。
自分の健康は自分で守る。
「たべること」を大事にしているから、食事を人任せにしない。
そうやって、ずっと母は家族の健康を守ってくれていたのだ。
生前、父は食べることにうるさかった。
買ってきたお惣菜で食事を済ますことが出来なかったため、
勤めに出ていた母は苦労したと言っていた。
結局、それが父や私たち子ども、そして自分自身の身を守ることになっていたのだと思う。
世の中、便利な物で溢れている。安くてお手軽な食べ物も多種多様にある。
結果として何が安いか高いかはすぐにはわからないのかもしれない。
しかし、わかったときには時すでに遅しでは困るのだ。
何が安いか高いかはわからない。
うちの母78歳は離れて暮らしている独居高齢者だ。
その母はよく私たち家族に荷物を送ってくれる。
一坪ほどの家庭菜園で採れたキュウリやトマトなど
我が家で作っていない野菜を聞いては送ってくれる。
父にお供えしてあった果物などと一緒に塩蔵わかめやちりめんじゃこ、
ひとりでは食べ過ぎるからといただいたお菓子のお裾分け。
有難いことに、梅干し、らっきょ漬けも母担当で、
素材を送っておくと製品になって帰ってくる(笑)。
柚子酢はポン酢に、タマネギ、ニンニクは和風ドレッシング、いいお塩は塩麹に。
添加物なしで熟成するほどに風味が増す優れものたちである。
レシピも教えてもらっているが、やはり母の手造りにはかなわない。
慣れ親しんだ母の味だ。
ここんとこ頻繁に荷物は届く。
送料が高いのに・・・と遠慮気味に話す私に
「どこもわるいところがないから荷物も送れる、病院いくこと思えば荷物送るくらい安いもの。」
というのが母のいい分だ。
確かに。
そして、私たち家族や母の姉妹たちにせっせと荷造りしているようだ。
そりゃそうだ。
元気だから一人で暮らせるし、荷物を送ろうという気にもなるだろう。
一人暮らしの母は週に1回の買い出しにリュックを背負って汽車で出かける。
近所にあったスーパーが閉店してかれこれ十数年になるからだ。
そして、わたしによく言う。
「びっくりするわよー。お母さんくらいの人もお惣菜いーっぱい買ってる。
わたしは一人になってもそんなん買って帰ったことないわ。
コロッケ作ったって油も新しいの使えるし、作った方が美味しいでー。」
ほんとそうやな~とわたしも答える。
だから健康なのだと母は言うが、本当にその通りだと思う。
自分の健康は自分で守る。
「たべること」を大事にしているから、食事を人任せにしない。
そうやって、ずっと母は家族の健康を守ってくれていたのだ。
生前、父は食べることにうるさかった。
買ってきたお惣菜で食事を済ますことが出来なかったため、
勤めに出ていた母は苦労したと言っていた。
結局、それが父や私たち子ども、そして自分自身の身を守ることになっていたのだと思う。
世の中、便利な物で溢れている。安くてお手軽な食べ物も多種多様にある。
結果として何が安いか高いかはすぐにはわからないのかもしれない。
しかし、わかったときには時すでに遅しでは困るのだ。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』2016年9月号より転載しました。