田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

サンゾウ酒

2012-06-14 18:17:28 | よもやま話・酒編
サンゾウ酒 ~~~ 今では、死語になっているこの言葉。
正式には、 “ 三倍醸造酒 ” と言います。
戦時中に開発された技術で、物資不足の時代、日本酒をどう確保するか?
そこで考えられたのが、コレ。
普通の純米酒一本を、三本にしてしまう魔法の技!
                            
この技術は、何と、戦後も長い間生き続けたのでした。
原料の米は、余る程あるようになったのに何故?
人間、悪い事を覚えると、つい癖になる。
酒造メーカーも、戦時中には、米不足で仕方なくやっていた裏技だが、
コレで楽に日本酒を沢山造れると分かったから、この方法でする様になってしまった。
その結果、日本人は、ずいぶん長い間マズい酒を飲まされる事になったのです。

ヒゲ達世代が、70年代に飲んだ酒。
学生達が集まる時は、金がありません。
そんな時は、この三増酒どころか、 “ 合成酒 ” なるモノで糊口をしのいでました。
挙げ句、次の日は、全員人間モルモット状態で、頭を抱えて居りました。 (笑)

さて最近、ある雑誌をながめて居たら、とんでもオモロい企画に遭遇した。
曰く 『 第一回 アル添酒フェスティバル 』 とかいうモノ。
東京の居酒屋達の企画らしい。
ヒゲみたいな、ひねくれ者を相手の催し物でしょうか?
これは、平たく言えば、 「 安酒を、飲もう会 」 と云う事か。
アル添酒とは?
若干の説明が必要です。
冒頭のサンゾウ酒 ~~~
1980年代後半から、いくらナンでもこんな酒は、いけないだろうと云う事になって、
糖類・化学調味料・防腐剤などの使用は無くなって行った。
しかし、生き残ったのが、醸造用アルコールを添加して増量する技。
略してアル添。
普通の純米酒に、このアルコールを添加する、つまり薄まるのです。
コレが、モノによっては、かえって飲みやすい(!)酒に改良される事に。
更には、大吟醸酒に少量のアル添で、グンと香りが引き立つと言うメーカーも。
そこで、酒造メーカー達は、再び無秩序なアル添を避ける為、自主規制に動く事になる。
それが、“ 本醸造酒 ” と云うランクのお酒です。
ある一定の、わきまえた量のアル添酒だけを、そう呼ぶ事に。
そうでない、タップリのアルコールを加えたのを “ アル添酒 ” と区別しました。

それなのに、今どき純米酒絶対の世の中で、果敢に(?)アル添酒を飲もうと云う反骨企画。
ヤルもんだ!
どんな奴らが、考えたのだろうか?
地元でしか消費しない有名蔵のアル添酒に、とんでもない実力派が居るらしいと。

                                   
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