ギャップ

去年の９／２５、義妹宅に居候して３日目。
前夜は、妹と楽しいワインパーティーだった。
赤ワインの香りが残るダイニングに、アクビしながら入って行った。
そこのキッチンで、ヒゲの見たモノは　・・・　！
昨日の赤ワインの空きビンが、しっかりと水に浸して置いてありました。
そう！　
まるでワイン・マニアが、ラベルのコレクションをする時の様に。
しかし、この作業は、ただ単に、ビンをゴミ収集に出すのに、綺麗にラベルを剥がす為だけ
だったのです。
ヒゲは驚きました。
そこまで丁寧にして、ゴミ出しをしなければならないのか！？
普通の人より、バカが付く位にきちんとするカァちゃんを見ているヒゲが思ったのです。
この時、カァちゃんも気付くべきでした。

実家で共に暮らした時の様に、お互いの動きが解りあう姉妹ではなかったのです。
数十年の時を経る間に、少女から女性に、学生から社会人へ、そして結婚。
実家を出て、別の生活を歩み始めた二人は、日々の生活環境も性格も、段々違っていったのです。
普段からよく顔を合わせる実の妹だし、気心は知れてるハズだし、本当に仲良し姉妹です。
しかし、生活を共にするとなると、日頃はアンタッチャブルで良い所まで絡んできます。
たったこのゴミ出しの方法だけでも、考え方に大きな乖離が生じるのです。
その溝は、マリアナ海溝ほどに深かったのでした。　(笑)

そう、お互い４０年の経験や自分の生き様をたずさえてのルーム・シェア。
当然ながら、ホームドラマみたいに、ほんのりととは行かなかったのでございました。
そして、四月から熊本へ転勤してくる娘家族。
この娘と私ら親との同居生活も、高校生まででした。
大学生から結婚する迄、自由な一人暮らしをしてきたのです。
娘が物心付いた頃、カァちゃんは仕事が忙しく、親子の会話も思うように出来なかったはずですし。
帰省した時のわずかな時間とか電話などでは、なかなか分かり合えるものでもないでしょう。
妹より娘の方が、一緒にいた時間は少ないですから、親子でもそれなりのギャップもあることでしょう。
まぁ、同居でないのが、緩和剤かも。
婿の転勤で、思いもしなかった親子の共有時間が増えることを、感謝したいものです。

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