田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモを落とせ~パート2

2013-07-22 13:35:52 | 田園ものがたり
心配になって、T本さんが携帯に電話する。
M輪さんは、 「 場所は何処ね? 」 と逆襲(?)です。
「 前の田園ビルの一階たい。 」
なんと、バスで向かっている途中だったんです。 
                                 
ヒゲは大将に、 「 さっきのは鱧よね? 」 と訊ねた。
「 ハイ、よくお判りで 」
「 まだ残っているなら、ひとり前ちょうだい 」 と。
酒は、熊本霊山の本醸造を燗してもらう。
M輪さんも到着して、たちまちカウンターは賑やかになる。
桜カード(!)を取りに帰ったから遅くなったと。 (笑)
飲み喰いより、おしゃべりが彼女のパターンです。
暫くすると、今日は着物姿でT先生が登場。
なんと! 格好良いデビューでしょうか。
ヒゲ 「 先生! 今日は40年ぶりの珍しいシーンを目撃しました。
     注文が来てから、ハモの落としをする工程です。
     田園なら、一発でお断り(注文を)したでしょう。 (苦笑) 」
T先生 「 ハモの落とし、事前に済ませているのと、注文してからするのと、
      どんな違うンでしょう? 」
ヒゲ 「 ウーン、出来立てのハモは “ シャキ シャキ ”
     あらかじめ落としたハモは “ しっとり ” ですかネ。 」

各々人、それぞれに好きな肴を頼む。
ヒゲは、干し甘鯛の姿焼き。 これなら、みんなでつまめるし。
やがて、焼けた甘鯛は色も良く綺麗な姿だ。
しかし、身はピッチリと締まっている。
ひょっとして、真空パックされてた物か?
普通、手作りの甘鯛の干し物は、姿焼きの時には、崩れない様に随分な神経を使う。
その代わり、焼き上がった身は、ふわっとしていて口の中でホロホロとほどける愉しみが
味わえる。
真空パックされた赤身馬刺しが別物に成る様に、真空パックされた甘鯛も大違いな物に。
ここ迄くると、真空パックと云う文明の利器も、良し悪しだなぁ。
足の早いのが難の、干し甘鯛。
真空パックして冷凍しておけば、保存が効く。
その代わり、失うモノは、グジ(京都での呼び方)らしい身のふわっと感か?
難しい選択だ。

やがて、カウンターもひとり抜け、ふたり抜けして、ヒゲ左側の二席が空きました。
やや間があって、其所に、奥の客が移動して来ました。
ヒゲ達がカウンターを占領していたので、仕方なく奥の席で待っていたようです。
ひとりは、カーボーイ・ハットを被って、何と派手な!
ナニゲに、ヒゲがちらりと男をのぞくと ・・・
  《その時の写真ではありません。こんな感じでした》 

「 M輪さん! こちらのお客さん、我々の時代のアア・・・ 」
( 悪役で有名な○○と云うつもりが、あまりに失礼かと、とっさに言い替えた )
「 我々の時代の、ア、アイドルだった方じゃあないの? 」
「 そうたい! 観た事ある、ある。 」
ほら、最近はうつ病を克服した話でも登場する、萩原流行さん!
ヒゲも、サスペンス劇場で良くお目に掛かる特異なキャラの二枚目スターです。
色白のカーボーイさんは、カウンターで静かに飲んだのでした。

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コメント (2)
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