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『ベアテの贈りもの』と『井上ひさし9条を語る』を観て(2)

2015年01月14日 | 国際・政治

昨日に引き続き、1月10日(土)、わらび9条の会が主催し、蕨市と蕨市教育委員会が後援して開催された「新春平和映画上映会」から、ドキュメンタリー映画『ベアテの贈りもの』(2004年、92分)についてご紹介します。

この映画は、1946年、敗戦後の日本で日本国憲法が制定された際に、GHQの憲法草案委員の一人として、憲法草案に関わったアメリカ人女性ベアテ・シロタ・ゴードンさんの生い立ちから、憲法草案に従事した当時の様子とその功績、それが戦後の日本女性の社会進出に引き継がれた経緯などについて総合的につづったドキュメンタリー映画です。

ベアテさんは1923年ヨーロッパで活躍していたピアニストのレオ・シロタ(父)とオーギュスティーヌ(母)との間に生まれました。映画の前半は、「リストの再来」と言われた父レオ・シロタの活動や、日本の著名な作曲家・山田耕作氏によばれて現在の東京芸大の音楽講師として日本に滞在した様子、ベアテさんも日本で育った生い立ちなどを紹介。戦後はGHQのメンバーとして日本国憲法草案、特に日本国憲法の人権分野で「第14条(福祉)」と「第24条(男女平等)」の条項を作り上げる上で貢献したベアテさんの活動を紹介しています。

そして、その後日本の女性たちが今日まで女性の人権や地位の向上のために、どのような地道な歩みと活発な運動を展開してきたかがよく表現されています。

ベアテさんは映画の最後に、日本国民に対し、「今の日本の女性は素晴らしいです。どうか憲法を一層生活の中に活かし、今度は世界の女性たちのために働いてください」と締めくくりました。


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