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広島市教育委の平和教育教材から漫画「はだしのゲン」削除の決定に批判ぞくぞく

2023年02月28日 | 国際・政治
広島市教育委員会が平和教育教材の内容を見直し、新年度から漫画「はだしのゲン」の削除を決めたことについて、被爆者団体や教職員組合や著名人などから方針撤回などを求める声が相次いでいます。
2023年2月22日付け「しんぶん赤旗」、23・25日配信「日刊ゲンダイ」から記事を転載させていただき、紹介することにします。(サイト管理者)


※以下、転載はじめ↓


<「はだしのゲン」平和教材から削除――広島の6団体 市教委に撤回求める>

広島市教育委員会が、これまで平和教育の教材として採用していた漫画「はだしのゲン」を教材から削除すると表明したことを受け、全広島教職員組合など6団体は(2月)21日、市教委を訪れ、削除決定の撤回を求める要請を行いました。
 
要請書では、市の平和教育目標や市教委が掲げる「継承と発信という平和学習の目的」に照らしてみても、「はだしのゲン」が「果たしてきた役割は多大なものがあり、優れた教材である」と強調。「被爆の実態に迫りにくい」「誤解を与える恐れがある」などの市教委があげる削除の理由について、「どの理由も納得できるものではない」とし、「戦争と核の恐れが迫っている今だからこそ、『はだしのゲン』の作品の持つメッセージを幅広い世代・地域に伝える時だ」と訴えています。
 
参加者からは「教員を38年してきたが、戦争や核の悲惨さを伝えるのに『ゲン』がとても力になる教材だった」など相次いで、はだしのゲンヘの思いや、削除決定の撤回を求めました。
 
応対した指導第一課の高田尚志課長は「思いは受け止める。『はだしのゲン』の持つ力を否定していない」と答えました。
 
要請書は、全広島教職員組合の小林克巳執行委員長、広島市教職員組合の藤中茂執行委員長、県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長、県原水協の高橋信雄代表理事、広島教育研究所の佐藤清隆所長、広島の文化の未来を考える教職員の会の藤川晴美代表による連名。この日、10人が参加し、糸山隆教育長にあてて提出しました。


【出典】2023年2月22日付け「しんぶん赤旗」



広島市教育委がこれまで小学3年生の平和教育の教材に採用してきた漫画「はだしのゲン」を新年度から差し替える(使用しない)と決めたことに、著名人からも批判の声が上がっています。


■タレントのラサール石井さんは「『はだしのゲン』に込められた反戦メッセージを“不都合”と考える人たちがいる?」と題し、次のコメント(概要)を「日刊ゲンダイ」に寄せました。

ラサールさんは、「まず差し替えの理由がよくわからない」としたうえで、「現在小3の教材には、父親を助けるところ、(父親が反戦を唱えたために非国民扱いされ、仕事もなく)家族を助けるために町で浪曲を歌い金を稼ぐところ、母親に精をつけさせようと鯉を盗むところ、が使われている」と紹介しながら、「その反戦のメッセージが素晴らしい」と指摘します。

母親のセリフとして「いつも戦争をおこそうとする企てをはやく見破って、みんなで声を張り上げ反対してふせぐのよ。国のためだと言って戦争して、かげでもうけるやつがいつもおるんじゃけえ」、

また、先生のセリフとして「政治をしっかりみつめてほしいのじゃ。政治から目を離し背を向けると知らぬまに戦争の準備がされ、気がついたときはおそいのじゃ」について「これは今の子供たちに絶対に教えなければいけないことだろう。ひょっとしたらそう思ってもらっては困るのでは。子供たちにはすすんで戦争に行く気持ちを持ってもらいたい人たちがいるのでは。そう勘繰りたくなる」と語ります。

そして、再び「「また戦争をよろこぶ流れがおきてしまったらもうおそいのよ。つぎつぎと治安維持法みたいな法律をつくられ完全ににげられないようにされ、人間がただの戦争する道具にされるんだから」との母親のセリフを紹介して、これはまさに今現在への警鐘ではないか、と訴えました。(出典:2023年2月23日配信「日刊ゲンダイ」)


作家の適菜 収(てきな・おさむ)さんも、次のコメント(概要)を「日刊ゲンダイ」に寄せました。

「市教委が設置した大学教授や学校長による会議では、ゲンたちが浪曲を披露して日銭を稼ぐシーンに対し『浪曲は現代の児童の生活実態に合わない』、栄養不足で体調を崩した母親のためにコイを盗むシーンには『コイを盗んでもいいという誤解を与える』といった指摘が出た」ということに「アホにも限度がある」と痛烈に批判したうえで、この点について「戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで『コイを盗んでもいい』という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ」と指摘しました。

そして「私は小学6年生のときに『はだしのゲン』を読んだ。今回の市教委の決定を受け、SNS上に漫画の断片が次々とアップされたが、記憶に残っているものが多かった。それだけ印象深かったということであり、平和教育としては成功している」と評価しました。

また、適菜さんは、「脊髄反射のように、左翼のイデオロギーがどうこうと言いだす連中は昔からいるが、国土を破壊され、同胞を大量虐殺されたことに怒りを表明するのは当然の感覚だろう。残酷なシーンを描いていることを批判するのも筋違い。それを見て子供は原爆の恐怖を学ぶのだ。

『はだしのゲン』に批判的な意見の多くは、『アメリカ様に逆らうな』という属国根性と『戦争の責任を追及するな」という無責任体質に基づいている」と批判しました。(出典:2023年2月25日配信「日刊ゲンダイ」)


<広島市教委も当惑「こう大きな話になるとは思わなかった」 “はだしのゲン” 教材から削除… 撤回求める声 相次ぐ>

こうした被爆者団体や教職員組合など各方面からの批判の声に、広島市教育委では「現場で扱いやすいもの。決められた時間の中で狙いに到達しやすい素材・教材という観点で選んでいるので、こういう大きな話になるとは思っていなかった」などと弁明しました。



※平和、いのち、くらしを壊す 大軍拡・大増税に反対しよう!
■署名用紙は下記「憲法共同センター」ホームページから
https://www.kyodo-center.jp/wp-content/uploads/2023/01/20230123shomei.pdf


※ #統一教会の宗教法人解散を求めます
■署名活動はオンライン署名サイト「Chage.org」で行われます。
https://chng.it/YYVtM9Wr8G



※ #ロシアはウクライナ侵略をやめろ!



※新たな「憲法改悪を許さない全国署名」にご協力を。

(9条改憲NO!全国市民アクション)http://kaikenno.com/?p=1826
■これまで取り組んできた「安倍9条改憲反対!改憲発議に反対する全国緊急署名」に変え、新しい情勢に合わせた「憲法改悪を許さない全国署名」に取り組みます。
■ネット署名 
https://chng.it/R2YgNbLD
■署名用紙(プリントしてお使いください)
http://kaikenno.com/wp-content/uploads/2021/12/%E6%86%B2%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%82%AA%E3%82%92%E8%A8%B1%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84%E5%85%A8%E5%9B%BD%E7%BD%B2%E5%90%8D.pdf


2021年1月22日、核兵器禁止条約が発効へ!
引き続き署名国・批准国を増やし、実効性ある条約に! 
♯日本政府は核兵器禁止条約に背をむけるな
♯米国など核保有国は核兵器禁止条約に参加、署名・批准を


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