■3年間「継続審査」だった同請願が「核抑止力論」を理由に「否決」
9月25日(水)、戸田市9月定例会最終日で、数々の重要案件の採決(※1)がありました。
9月25日(水)、戸田市9月定例会最終日で、数々の重要案件の採決(※1)がありました。
中でも、当会(とだ九条の会)が「憲法改悪反対戸田共同センター」と共同で、3年前の令和3年に市議会に提出し、3年間ずっと「継続審査」だった「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求め、条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすよう求める意見書を提出してほしい旨の請願」が総務常任委員会での「不採択」を経て、本会議採決でも「否決」されてしまいました。
これまで3年間「継続審査」だったものが、なぜ今回、総務常任委員会で不採択となったのかを総務常任委員会でただ一人同請願に賛成し、本会議の採決でも賛成討論に立った本田哲議員(日本共産党)に聞いたところ、令和6年で総務常任委員会委員変わって、共産党議員は「採択」を主張しましたが、委員6名中、委員長(みらいの会)と欠席した令和会所属議員を除き、公明党議員が「継続審査」を主張、「戸田の会」の2議員が「不採択」を主張したため、委員会として「不採択」となったとのこと。「不採択」を主張した「戸田の会」議員は、「アメリカの核に守られているので核兵器禁止条約に賛成してしまうと矛盾する」と国やマスメディアで吹聴されている「核抑止力論」に固執した理由からでした。
また、同じく「継続審査」だった「埼玉青年学生平和友好祭り実行委員会」が請願者の「核も戦争もない平和な二十一世紀を求める要望書」についても請願書に記述されていた「危険な原発に頼らない、再生可能なエネルギー」という表現に「日本は原子力発電に頼っている状況であって、まだまだエネルギー転換には大きな課題を抱えている」などという認識で反対ということでした。こんな程度の右ならえの主張で2対1となっただけで委員会「不採択」が通って本会議でも「否決」される現状に唖然としました。
■世界98カ国・地域が署名、73カ国・地域が批准、日本では「意見書」採択が687自治体議会に
政府組織(NGO)の核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は、国連が「核兵器全面廃絶国際デー」と定める9月26日までに、核兵器禁止条約の批准国・地域が新たにインドネシアとシエラレオネ、ソロモン諸島が加わり、計73カ国・地域になり、批准の前段階に当たる署名も含めると、条約への参加は計98カ国・地域となったと発表しました(2024年9月26日現在)。
また、同日、グテレス国連事務総長は米ニューヨークの国連本部で開かれた核兵器のない世界を目指すための高官会合で演説し「今こそ全面廃絶のときだ」と訴えました。グテレス氏は、核兵器が1回でも使用されれば「人道的大惨事が起こり、悪夢が国境を越えて私たちすべてに影響を及ぼす」と指摘。「10年前よりも核兵器廃絶に近づいていない。核兵器の脅威がこれほど暗い影を落としたのは冷戦期の最も緊迫した時期以来だ。核兵器使用の脅しさえも聞こえ、新たな軍拡競争の懸念もある」と述べ、危機感を表明。そのうえで、広島・長崎の被爆者の証言が「核の道を進めばどういう結末になるかを明確に思い起こさせてくれる」と強調しました。
そして「米国とロシアが核兵器削減のプロセスに復帰し、他の核兵器保有国も続くよう呼び掛ける」「指導者たちは核の脅威を削減し、終わらせるために具体的措置をとるという最優先の責任から逃げることはできない」と訴えました。
このように、国際社会が核兵器禁止条約への参加・署名・批准に向かっているのに、唯一の戦争被爆国・日本政府が被爆者の願いにも反し、同条約に背を向け、同条約に参加すらしていないこと、さらに全自治体の38%の相当する687自治体議会で意見書が採択されているのに、また戸田市議会が1986年の市政20周年を期して制定した平和都市宣言で「全世界の人々に核兵器廃絶を訴え続けていかなければならない」と宣言していることを鑑みると、この請願は当然可決されてしかるべきものだと思います。
当会は、今回の戸田市9月定例会での否決に抗議すると共に、引き続き、日本政府に同条約への参加・署名・批准を求めて奮闘します。
(※1)一つは「戸田市水道料金値上げ」では、埼玉県の県水値上げ(2026年度より約23%)を前に、2024年度から33.66%の値上げを可決、そして「戸田市議員報酬8.7%引上げ」る一方、「戸田市議員定数1減」(現26人を25人に)など重要案件が全て「可決」されてしまいました。共産党は反対討論(※2)に立ちましたが、賛成討論者は多くが「戸田の会」でしたが、新自由主義的考え方のもと、国に右ならえの姿勢に終始しました(サイト管理者)。
(※2)なお、本会議で同請願の「賛成討論」した日本共産党・本田哲議員の発言を下記に転載させていただきます。
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日本共産党戸田市議団を代表し、請願第1号「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求め、条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすよう求める意見書を提出してほしい旨の請願」の請願趣旨に賛同し、戸田市議会から意見書を提出することを求める立場で討論します。
「核兵器禁止条約」は、核兵器は人道的に許されないだけでなく、核兵器の開発、実験、製造、貯蔵、使用は勿論、威嚇や他国の核兵器を自国内に配備する事など、すべての活動が国際法によって違法とされるものです。「核兵器禁止条約」は、広島・長崎の被爆者や世界の市民運動の後押しにより、2017年7月、国連において122カ国の賛同を得て採択され、2021年1月22日に発効されたものです。2024年1月15日現在、核兵器禁止条約に署名・批准した国・地域は、署名は93カ国、批准70カ国となり、世界で核兵器禁止・廃絶に向けた世論が大きくなっています。
委員会で不採択を表明された委員は、「日本は、アメリカの核によって守られているという実情がある。請願に賛成すると矛盾してしまう。今の世界情勢をみても意見書提出には反対である」と述べられました。
2023年11月から12月にかけてニューヨークで開かれていた、核兵器禁止条約の2回目の締約国会議で採択された、政治宣言では「核兵器の近代化や世界情勢の緊張の高まりで、核のリスクはいっそう悪化している」としたうえで、ロシアによる核の威嚇などを念頭に「核による威嚇は、国際法に違反し世界の平和と安全を損なうだけだ」と非難。さらに、核抑止に頼る国も増えていると指摘し「核抑止論の正当化は核の拡散のリスクを危険なほど高めている」として、各国にそうした政策を放棄し、核兵器禁止条約に加わるよう呼びかました。
そして「人類にとって危険な転換点で、世界が核の破局に近づく兆候を見過ごすことはできない。現在と未来の世代のために、核なき世界の実現に向けたゆまぬ努力を続ける」とし、次回会議までに、「核抑止力」論からの脱却を訴える報告書を作成することも決定しました。
いま日本政府が取り組むべきは、請願趣旨にもあるように、唯一の被爆国でもあるにも関わらず、「核抑止論」にしがみつき「アプローチが違う」など言って条約への署名・批准を拒絶、背を向けていることを改め、「核抑止力」という呪縛を断ち切ることです。そのことを、戸田市議から意見書として日本政府に提出することは、平和を求める世界の本流が力強く発展・成長しているなか、歴史的にも重要な意義があるもと考えます。
全国では、2024年9月20日現在、687自治体の議会が意見書を提出しています。戸田市の平和都市宣言では「わが国は世界唯一の核被爆として、核兵器の恐ろしさと被爆の苦しみを深くかみしめ、全世界の人々にその廃絶を訴え続けていかなければならない」と謳っています。核兵器廃絶を訴える平和都市宣言を持つ戸田市の議会だからこそ、政府に対し核兵器禁止条約への署名・批准、主導的役割を果たすよう求める意見書を提出することは、思想、信条の違いを超えて一致していただけるものと考えております。請願第1号に賛同していただくことを最後に呼びかけ、討論といたします。よろしくお願いをいたします。
日本共産党戸田市議会議員 本田哲
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【出典参考】2024年9月26日配信「産経新聞」、28日付け「しんぶん赤旗」
※「原発を考える戸田市民の会」ブログと同文
※パレスチナに平和を!イスラエルはガザへの軍事攻撃を止めろ!
(※緊急行動は終わりました。)
※ #ロシアはウクライナ侵略をやめろ!
※平和、いのち、くらしを壊す 大軍拡・大増税に反対しよう!
■署名用紙は下記「憲法共同センター」ホームページから
https://www.kyodo-center.jp/wp-content/uploads/2023/01/20230123shomei.pdf
※ #統一教会の宗教法人解散を求めます
■署名活動はオンライン署名サイト「Chage.org」で行われます。
https://chng.it/YYVtM9Wr8G
※新たな「憲法改悪を許さない全国署名」にご協力を
(9条改憲NO!全国市民アクション)http://kaikenno.com/?p=1826
■これまで取り組んできた「安倍9条改憲反対!改憲発議に反対する全国緊急署名」に変え、新しい情勢に合わせた「憲法改悪を許さない全国署名」に取り組みます。
■ネット署名
https://chng.it/R2YgNbLD
■署名用紙(プリントしてお使いください)
署名用紙はこちら
2021年1月22日、核兵器禁止条約が発効へ!
引き続き署名国・批准国を増やし、実効性ある条約に!
♯日本政府は核兵器禁止条約に背をむけるな
♯米国など核保有国は核兵器禁止条約に参加、署名・批准を
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