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衆参憲法審査会が再開――自民、現行憲法の問題点示せず

2016年11月27日 | 国際・政治

11月16、17日、衆参両院で「憲法審査会」が始まりました。

衆院憲法審査会の実質議論は、「安保法制(戦争法)は違憲」と憲法学者がこぞって指摘した昨年6月以来の1年半ぶり。参院憲法審査会は9ヵ月ぶりです。

憲法審査会では、自民党が改憲勢力が衆参で3分の2以上の議席を占めていることを背景に改憲に向けた議論の「加速」を求めたのに対し、野党は結束して改憲反対の姿勢を鮮明にしました。

安倍晋三首相は、今国会冒頭の所信表明で「改憲案を国民に提示するのは、私たち国会議員の責任だ」等と、国会の改憲発議を煽りました。
しかし、安倍政権も自民党も、現行憲法のどこが問題で、どう変えなければならないのかを具体的に示せていません。

今回の憲法審査会でもこの点を野党から詰められ、自民党の中谷元・前防相は、「改憲の中身は『環境権、知的財産権、犯罪被害者の権利などの新しい人権、財政規律を含めた統治機構の改革、緊急事態条項、合区解消、地方自治、私学助成、自衛隊の認知』だ」などをあげましたが、結論として「議論のテーマは現段階では白紙」と表明する始末で、弱点が露呈しました。自民党の改憲の本丸は9条改憲であるの確かですが、示すのはあくまで「お試し改憲」内容。

一方、野党がそろって問題にしたのは、自民党が2012年に示した「改憲草案」。この草案は、憲法9条を全面破壊して国防軍を創設、事実上の「戒厳令」である「緊急事態条項」を導入し、個人の尊厳と人権尊重の否定などであり、そものそも憲法の役割りである「権力を縛る」という立憲主義を全面的に否定している点。

野党からは「近代立憲主義の共通の土俵に立っているのか?」(民進党)、「自民党改憲草案を議論のベースにするなどもってのほか」(共産党)など強い危惧が示されました。

このように野党の追及に、自民党の中川雅治参院議員は「改正草案をバージョンアップしていく必要がある」などと弁明しました。

自民党が提案する改憲草案そのものが国民との最大の矛盾になっています。


【出典参考】2016年11月27日付け「しんぶん赤旗日曜版」


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