とだ九条の会blog

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安保条約50年、日米同盟を考える(5)

2009年08月14日 | インポート

昨日に引き続き、2010年に50年目を迎える日米安保条約について、その問題点を見ていきたいと思います。(サイト管理者)

<米軍には「日本防衛」の任務はない>

歴代自民党政府は、「日本の安全は、日米安保条約によって守られているのだから、米軍基地があっても仕方がない」などと事あるごとに説明してきました。果たして、アメリカによって私たち日本国民の平和と安全・暮らしは守られてきたのでしょうか。

戦後、アメリカは、世界に軍事的覇権を及ぼすために、さまざまな戦争に関与してきました。 1960年代後半のベトナム戦争では、トンキン湾事件をでっち上げ、ベトナム民主共和国を相手に「北爆」をし、侵略戦争を拡大。その時、日本の米軍基地が最前線になりました。 また、1991年の湾岸戦争でも、2001年のアフガニスタン戦争でも、さらには2003年のイラク戦争でも、在日米軍基地が最前線基地の役割を果たしました。 つまり、アメリカは、「日本を守る」のではなく、日本の基地を世界の戦争の出撃基地として利用し続けているのです。

ここで、それを証明する歴代米政府高官たちの在日米軍基地についての発言を紹介しましょう。

■ジョンソン国務次官補=「われわれは通常兵力による日本の防衛に直接関係する兵力は、陸軍にしろ海軍にしろ、日本には持っていない」「駐留米軍の多くは、直接日本の安全と結びついていない。それは日本周辺の安全と結びついていない」(米上院外交委員会、1970年1月)

■マッギー在日米軍司令官=「日本に駐留する米国軍隊は、第一義的に日本本土の直接的防衛のためにそこにいるわけではない」(同)

■米会計検査院長報告=「米国は、米国の戦略的利益を支援するため、アジア・太平洋地域にたいし、軍事力を投入できるのに必要な基地を(日本に)保持している」(1977年6月)

■ワインバーガー米国防長官=「沖縄に駐留する米海兵隊は、日本防衛の(任務を)割り当てられていない」「アメリカは、日本防衛だけに専念する、いかなる部隊も日本に維持してはいない」(米上院歳出委員会、1983年)

また、日本の自衛隊関係者も次のように発言しています。

■冨沢暉元陸上自衛隊幕僚長=「日米安保体制は、この57年間の世界情勢の変化で大きな変化をとげたのだが、『日本の防衛は日米安保条約により米国が担っている』と考える日本人が今なお存在する。『在日米軍基地は日本防衛のためにあるのではなく、米国中心の世界秩序(平和)の維持存続のためにあり』」(安全保障懇話会「安全保障を考える」2月1日号)

このように、在日米軍基地は、「日本を守るため」にあるのではなく、アメリカが世界に覇権を及ぼす、つまり戦争に出撃するための基地としての役割を担っているのです。 (つづく)

【参考】安保がわかるブックレット⑤『今日の日米同盟』安保条約は50年でどこまできたか(安保破棄中央実行委員会:編集・発行、頒価400円)

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