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「思いやり予算」=軍事費を削ってくらしにまわせ(8)

2008年12月02日 | 国際・政治

昨日に引き続き、安保破棄中央実行委員会発行のブックレット『思いやり予算と米軍天国』からその概要を何回かにわたってご紹介させていただきます。(文責:サイト管理者)

<「思いやり予算」で補う米軍訓練移転費って>
米軍が行う訓練・演習は、そもそも米軍の戦闘能力を強化するためのものですから、米軍がその費用を負担するのが当然です。これまで日本政府(外務省)も、「米軍が負担すべきもの」と説明していました。しかし、米国は年々激しくなる訓練で周辺住民との軋轢が強まるなか、NLP(夜間離発着訓練)の硫黄島移転や沖縄での訓練移転費を「沖縄の負担軽減」などという口実で、日本政府にその負担を要求。日本政府もアメリカの要求そのままに「思いやり予算」で「米軍訓練移転費」の負担に応じたのです(1996年のSACO「沖縄に関する日米特別行動委員会」合意)。

これら訓練移転は「沖縄の負担軽減」を理由に強行されましたが、沖縄では「負担軽減」どころか基地強化が進められ、移転先となった本土の自衛隊基地では、沖縄でできなかった夜間訓練さえも実施し、沖縄を上回る激しい訓練が行われているのです。

こんどの「米軍再編」もまた、「沖縄の負担軽減」を理由に米軍戦闘機の訓練移転を実施していますが、これも米軍の「戦闘能力」の強化にほかなりません。
米軍が自衛隊演習場を共同使用することで、あらたに米軍のために宿舎や食堂などが建設され、それを自衛隊も使用するということも生まれています。つまり、米軍への「思いやり予算」によって、自衛隊演習場の「増強」も進められたというむちゃくちゃです。

訓練移転費の負担は、2006年度2600万円、2007年度3億7300万円、2008年度11億2300万円が計上されるという“急成長”ぶりです。

(つづく)

【出典】『思いやり予算と米軍天国』(2008年10月発行、安保破棄中央実行委員会刊、頒価400円)より

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