とだ九条の会blog

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「尺には尺を」

2006年05月29日 | 国際・政治
小泉首相が退任を表明している今年。また「構造改革」と称して一連の改悪法案を一気に押し通し、最後の平和の砦・憲法まで改悪をもくろんでいる今年。「耐震強度偽装事件、ライブドア事件、米国産輸入牛肉問題、防衛施設庁の談合事件」といういわゆる“4点セット”が、小泉首相の前に立ちふさがりました。
今年の年末に1年を振り返って漢字1字で表したら、絶対それは共通して「偽」だろうと思えるような新年早々からのこれらの事件は、小泉自公政権が推進した「規制緩和」『構造改革」から生まれた必然として浮き彫りになったと事件だと思います。
確かに小泉自公政権の「偽」の政治から生まれたボロが露呈したと思われましたが、民主党の例の「メール問題」でどこか追及と焦点がボケてしまったのは本当に残念です。

こうした「偽」の社会や「権力」への批判などをテーマとした社会派の演劇を続けている劇団に青年劇場があります。
その青年劇場の公演「尺には尺を」を観劇してきました。原作はあのシェークスピア。すでに今回の東京での公演は終了してしまっていますが、ストーリーは今後再演されるであろう公演を観てのお楽しみということで、紹介は差し控えることにします。
ただ、チラシに掲載された案内ぐらいなら許されるでしょう。
チラシには、「偽装、粉飾、虚偽、虚飾。――笑いの中に浮かび上がる混沌〔カオス〕の時代の人間模様」とキャッチフレーズが書かれています。
「権力と倫理の問題をテーマにしたこの作品は、21世紀以降に世界的に新たな演出が試みられています。政治の混迷を前に、統治権を副官に押し付けてその顛末を見届け様とする公爵や、権力を手にして、目の前の欲求を押さえられなくなる副官の姿は、そのまま今の日本に重なるものがあります」とは、この劇の演出家・高瀬久男氏の言葉です。

同じく青年劇場が公演のレパートリーにしている『真珠の首飾り』(ジェームス三木=作)は、日本国憲法を起草したGHQ民政局の内幕を舞台化したもの。
さらに、『銃口―教師・北森竜太の青春』は、軍国主義から民主主義へ敗戦を境に大きく変貌を遂げた昭和の時代に、軍国少女であり、軍国教師であった自らへの深い憤りと懺悔、「教育」への限りない理想と情熱を主人公・北森竜太の青春に託して書き上げた三浦綾子さん原作の舞台化です。昨年は初の韓国公演を成功させていますが、そうした取り組みには意義深いものを感じます。

国民に痛みを押し付け、偽りの「構造改革」を進め、改憲をめざしてひた走る小泉首相。この5年間の「小泉劇場」こそ「尺には尺を」のお仕置きをしなければなりません。


■「とだ九条の会」公式ホームページもご覧ください。
http://www15.ocn.ne.jp/~toda9jo/



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