tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

経済は少し暖かく、政治は寒々の年の暮れ

2017年12月28日 16時02分34秒 | 国際関係
経済は少し暖かく、政治は寒々の年の暮れ
 この表題は、日本というよりも、世界という意味で書きました。確かに日本も経済は少し暖かく、政治は寒々ですが、世界を見渡すと、超大国も含めて、政治は本当に難しいですね。

 世界経済は、有難いことに少し、暖かくなってきたようです。OECDは世界経済の見通しを11月時点で3.5%の成長から3.6%の成長に引き上げたようですし、アメリカ経済もなんだかんだ言いながらも雇用も順調、物価も目標の2%に近づいているようです。

 ヨーロッパも政治的にはいろいろ揉めながらも、経済の方は比較的堅実な動きのようで、アジアをはじめ、新興国も途上国も、結構元気が良くなっているようです。
 経済が良くなれば、政治もやり易くなると思うのですが、政治は政治で、また、全く違った問題がいろいろあるようで、なんでそんなことにあるのかな、もう少しいい考えはないのかな、などと思いながら、何か薄ら寒くなるような気持ちです。

 勿論、北朝鮮とアメリカの脅しあい、口撃戦のエスカレートもそうですが、トランプ大統領の政治自体も、アメリカ内部でも人気がイマイチのようで、ギャラップ調査では「尊敬される男性」の第1位はオバマ前大統領、トランプさんは第2位にあまんじたそうです。

 覇権国アメリカの大統領が、対北朝鮮では国連決議を徹底活用しながら、エルサレム問題では、一転、国連決議を無視するといったことを平気でやるのですから、世界政治も寒々です。アメリカからのクリスマスカードに「困ったことです」と書いてありましたが、アメリカの政治はどうなっているのでしょうか。

 アメリカと覇権を争うと言われる中国は、習近平さんが地位を固めたようですが、香港との関係、国内の言論弾圧などは国際的にも問題指摘が多いようですし、一帯一路構想も、中国製品の売り込み(石炭火力発電の売り込みなど)との抱き合わせといった見方もあり、純粋にヨーロッパとアジアをつなぐ共存共栄の経済発展の構想なのかは見えて来ません。

 もう1つの大国ロシアですが、世界有数の石油・ガス資源を誇り、経済発展加速の段階でしょうが、政治面では、領土的野心が見え見えだったり、大統領選挙を控え、形は民主主義選挙かもしれませんが、政敵を立候補出来ないように追い込むといった様相で、国際的にも批判は絶えません。

 ロシアとヨーロッパの間が平和になれば、世界は大きく変わるのでしょうが、ベルリンの壁崩壊でちらっと見えたそうした可能性も、今は昔という北の寒さです。

 経済が温かくなったら、政治も雪解けが始まってくれればいいのですが、人間の性なのか、政治というものの性なのか、はたまたリーダーになる人間の性なのか、政治というものは本当に難しくて困ったもののように感じられる年の暮れです。