tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

2017年、「少し良い年だった」でしょうか

2017年12月31日 14時47分20秒 | 経済
2017年、「少し良い年だった」でしょうか
 今年も、多くの方々のご訪問、誠に有難う御座いました。
 アクセス数も何となく増えてきているように感じられ、来年も頑張ろうと思っているところです。

 ところで、今年は皆様にとって良い年だったでしょうか。私にとっては個人的な事情であまり良い年とは言えませんでしたが、このブログの主要テーマである日本の経済、経営にとっては、少し良い年になってきたという所ではないでしょうか。

 政治的には、国内政治は情けなくなる様な酷いものでしたが、外交面では多くの問題を抱えながら、多くの国々と、日本らしい共生と共栄を目指すという「役に立つ、しかし人畜無害な国、日本」という印象を何とか維持するようなことが出来たように思えます。

 国内では政府のカネの使い方はうまいとは言えませんが(それで種々トラブルが起きていますから)、外交面では、日本の経済協力に感謝している国は多でしょう。

 国際関係でこうした立場が取れるのも、日本経済が健全で、外国から金を工面するなどと考えずに、相手国に役に立つことが思い切って出来るという条件があるからです。
 政治家はそういう経済を作り上げている日本国民の真面目な働きにまず感謝すべきでしょう。

 政治家の役割は、国民の経済活動というプレーに口出しをすることではなく、良いプレーが出来る環境を整備することでしょう。
 その意味で、最も基本的な環境条件である「円レート」を正常に戻した($1=¥110~120に)ことは、プラザ合意の大失敗を取り戻したという点で、高評価すべきでしょう。

 それから足掛け5年になりますが、その間、馴れない大変化に戸惑っていた国民、企業労使も次第にやるべきこと、出来ることがハッキリして来たのではないでしょうか。
  プラザ合意の円高に対応するには10年かかりましたが、円安への適応は5年でした。今年から日本経済は健全な成長路線に乗り始めたのではないかと私は感じています。

 ゼロ金利で円安を実現した日銀は、その成功体験から、未だにゼロ金利に固執しているようですが、この辺りは、国が正常な経済の環境条件を整える作業の一環としてしっかり対応すべき残された問題でしょう。
 それに、もう少し長期な、財政再建問題への取り組みも付け加えておきましょう。

 来年は、迫りくる消費増税の問題も加えて、これらの問題への本格的な取り組みが否応なしに必要になるでしょうから、対応さえ誤らなければ、日本経済は安定成長軌道に乗ることが十分可能と考えています。
 そう言い切る理由は、日本人の真面目な勤勉さ、それに近頃はスマートさといった概念も持ち込まれてきているようですから、といったところにあります。

 来年は、この辺りを巧く成功路線に載せたいものです。(為替レートさえ安定していてくれれば)古来日本の諺に言う「稼ぐに追いつく貧乏なし」は実証されるのはないでしょうか。