私は常にデジカメを持ち歩いている。現代はみんなが情報を発信できるツールをもつ目撃者といえるだろう。
先日、日経のコラムに私が六本木で適当に写したオブシェについて興味深い記事がでていた。どこかの企業広告だと思っていたそれは世界的に有名な邦人アーティストの作品だそうで、彼は芸術というのは見る人の感性によって芸術たらしめたり、そうでなかったりするという。また彼を論評しているコラムの筆者は芸術とは誰かが芸術と呼ぶものではなく、創る人も見る人も美を共有しあう存在だと言っている。
なるほどそれは確かなことで、一般的に時計の造形が芸術ということは甚だ難しいが、私は自身が所有するロレックスやパテックに美を感じる。
つまりアートとしてのロレックスやパテックを愛している。しかし、現行ラインのそれらには微塵もアートは感じはしない。
画像をご覧になって、一瞬でも違和感を感じないのでしたら、6263は買わなくてもよいでしょう。それほど6263に対して入念なる購買欲には至っているとは思えません。
というのも、以前熱烈に私の6263を売ってほしいと言っていた知人にこちらの画像を見せたところ、〝どう違うんですか？〟とのこと。
そういう彼には私の6263も79160ももちろん売らず、どこかのショップでチュードルクロノタイムを買うよう薦めました。後日彼は私からのアドヴァイスに喜んでいましたが、概して金を大切にしない人は何に対してもこんなものです。
この場合Tudor.79160×8＝Rolex,Normal6263、ですからとりあえず、彼は相当な節約ができたはずです。
お金は大切です。よく考えましょう。
ちなみに6263はリーマンショック以降、しばしば250万円以下で販売されているものが見られますが、買わない方がよいでしょう。しっかりした個体なら現在、300万円は切りません。
過去に日ロレメンテを受けていない個体や夜光修正、文字板スレなど社外メンテの形跡のある個体はパーツまで社外品になっていることが多いからです。6263をムシのいい200万円台で購入する時には入念に商品説明を読んでください。
私の6263は6263用新品予備オイスターブレス1本装備でメーカーメンテ外装全パーツ交換のセカンドバージンの個体です。
初めて上京した20数年前、田舎者の私は帝都トウキョウのすべてに感動した。大学の学業は早々と切り上げ、とにかくブラタモリの如く都内をブラついた。
いまでもクリスマス時期のサンタに扮した飲み屋のガールズには感動してしまうほど、トウキョウはディスカバー進行形都市です。
ある先物取引の勉強のため、大手町にある〝日本ビル〟、という、たいそうご立派な名称のビルヂングに行ってきました。帰りはもちろん、日ロレ前を通過し、丸の内にあるメインバンクに遊びに行きました。
思えば、単にロレックスが好きだというだけで、前世紀から丸の内サービスセンターへはいったい何度訪問したことか。
趣味を職業にはできない、という持論はこの不景気でさらに確信へと変わってきました。
先日、都内の坂本龍馬の足跡などを特集した『東京人』という雑誌を読みました。するとよく行く築地のことが書いてあり、早速「波除神社」へ行ってお守りを買ってきました。こちらの神社の向かいに野菜の卸し屋さんがあり、そこの柱には、坂本竜馬を利用した広告ポスターが貼られていることに気づきました。私にとって今年は何かと〝龍馬伝〟的な人生でしたね。
