フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

乳母日傘(おんばひがさ)

2010-08-21 18:26:04 | Weblog
ある新聞の漢字クイズをいつも楽しんでいます。今週の問題は四字熟語をいくつかの部分に分け、バラバラにしたものを、元の四字熟語にするもので、一生懸命考えた末「乳母日傘」という解答を得ました。「おんばひがさ」と読む非常に懐かしい言葉です。その意味は『乳母よ、日傘よと子供を大切に育てること』ですが、どちらかというと、富裕な町屋での子供の育て方で、甘やかして育てるの意味も入っています。ですからちょっと柔弱になった子供のことでもありますね。
しかし、この言葉を出題者が思い付いたきっかけは、穿った見方をすれば、子供の虐待のニュースが余りにも多いからではないでしょうか。確かに子供の育て方は難しいかも知れませんが、それにもまして、育って行く子供の姿を見る楽しみは大きいのだと思うのですが…。
四字熟語がでたついでに格言の話をひとつ。中国の古い格言で「焼け野のきぎすに夜の鶴」があります。その意味は親の愛情を伝えるもので、焼け野原に行ってみると、きぎす(きじ)は自分が産んだ卵を守るように卵の上で死んでいたというものです。こういう解釈もあれば、腰を抜かした親のきぎすが、身体を冷やすために卵の上に乗っていたといった解釈もあるようです。最近の子供の虐待の様子を見ていると、後者の解釈が本当らしく思えませんか。

クイズとプレッシャー

2010-08-20 23:25:44 | Weblog
岐阜県のある電気設備資材メーカーが社員に対して面白い試みを実施するようです。それは、エジプトへの社員旅行でエジプトにまつわるクイズにチャレンジして、満点をとった社員は実質的に1年間の休暇を取得出来るというものです。なんと沢山満点を取る人が出れば、パートや派遣社員で対応するということですから、まあ本気度は凄いです。
ところでテレビを見ていてこうした個人の番組ではなくチームでクイズに参加する場合がありますが、参加する芸能人はテレビに慣れていてもずいぶんプレッシャーがかかっているようです。とくにチーム名に「インテリ」とついていると余計にプレッシャーがかかっているように見えます。先日もある番組でインテリチームにアナウンサーが二人入っていましたが、アナウンサーだけに他人事とは思えません。かなり以上の苦戦をしていましたが、インテリと名前がついていなければもっと気楽だったろうと同情していました。
見ている自分は気楽なもので、自分が一問目から間違うと「自分がこの番組に呼ばれることはないから」と開き直り、自分が出来て出演者が出来ないとぼろくそに悪態をついています(笑)。この種の番組は出演者が間違った時に見せる表情が楽しいですね。さわやかに乗り切る人は、やっぱり普段から爽やかな人だと思います。

もんじゃ焼き

2010-08-19 22:01:24 | Weblog
先日、友人が名古屋駅の西にもんじゃ焼きの店をオープンさせたので応援の試食に友人達と出掛けました。
もんじゃ焼きはお好み焼きの原型と言われ、東京の下町、月島が発祥の地と言われています。ルーツを聞くと、子供相手に駄菓子屋さんが店先に鉄板の屋台を置いて、その上でメリケン粉を水で溶いて薄く焼いて、醤油を付けて食べたのが始まりだそうです。その語源は焼きながら鉄板に文字を書いたので、「文字焼き」「もんじゃ焼き」または単に「もんじゃ」となったそうです。
食べ方のコツは、土手をドーナツ状に上手に盛る事が最初で、あとは鉄板全体に広げたもんじゃ焼きを途中で触らずに焦げるのを待つことです。焼けたもんじゃを押さえながら焦げた部分を増やして、その食感を楽しむのです。
ところで鉄板コミュニケーションという言葉がありますが、知っていますか。焦らずに焦げるのをビール等を飲みながら、会話を楽しむことですね。次から次と食べ物が出て来ると会話する間もありませんが、出来上がるのを待つ時間があれば、話も弾みます。
普段からもっとコミュニケーションを取りたい相手があれば、鉄板コミュニケーションは役に立ちそうです。口に出すのが出来にくければ、文字にして焼いたらいいですよ。

盆地は暑い

2010-08-18 23:27:53 | Weblog
お盆が過ぎたのにどうしてこんなに暑いのでしょう。外の猛暑と部屋の中のクーラーで身体のホルモンのバランスがおかしくなっています。
連日のニュースの第一はこの暑さを伝えていますが、名古屋やそれから多治見などが見出しになっています。今や多治見の暑さは全国区で、筑波大学が何故多治見が暑いのか研究に乗り出しました。浅学の私が理解しているのは、盆地が暑いという事で、多治見も盆地です。かつて住んだことのある京都や、それから奈良、山形、等周囲を山に囲まれて風の通りが悪い盆地は一様に暑いということです。西から風が吹く日に気温が高くなるとも聞いています。
そこで多治見ですが、ヒートアイランドになっている名古屋からの暑い風が多治見の盆地に溜まり、逃げ出さないので日本一暑いと言われるようになったと理解しているのですが、果たして筑波大学の研究はどんな結論を出すのか興味がありますね。
京都の暑さも湿気のせいか半端ではないと今でもよく聞きますが、名古屋での生活が長くなり、京都時代の若さもない今は、名古屋の暑さが数倍も上だと感じているのです。実際はどうなんでしょうか。その証拠に全国ニュースで京都が取り上げられるのが極端に少ないと思うのですが。

朝鮮ニンジン

2010-08-17 23:04:34 | Weblog
先日の新聞の小さなニュースにユニークな記事がありました。それはチェコと北朝鮮の間の負債返済の話で、北朝鮮はチェコへの負債返済の5%を朝鮮にんじんで返済したいとチェコ政府に申し入れたものです。チェコ政府は受け入れを検討しているそうです。もともとチェコは亜鉛での返済を求めていたようですが…。
この返済が日本に対してで江戸時代なら徳川幕府は喜んで即、受け入れたのではないでしょうか。朝鮮にんじんは時代劇では定番の小道具でした。台詞の中に『朝鮮にんじんさえ手に入ればこの病気が治るのに』と何度聞いたことでしょうか。
子供の頃は、日本ではあの野菜のにんじんが採れなくて、また、ずいぶん高いものだと思っていました。しかし、朝鮮にんじんは高麗にんじんともいわれ、野菜のにんじんとは全くの別物なんですね。新陳代謝を促して活力を付ける働きがある貴重なにんじんなんです。そして高価なものです。
ある文献によると大工さんが2年間飲まず食わず働いてやっと朝鮮にんじん一斤買うのが精一杯だったそうですから、時代劇のようになかなか低所得者には手に入る代物では無かっようです。
江戸時代の朝鮮はこのようにある種の医学先進国でもありました。もう一度その誇りを思い出して、世界に貢献する姿勢を見せて欲しいですね。

人文字

2010-08-16 21:58:03 | Weblog
第一画が約70メートル、第二画が約155メートル、そして第三画が約125メートルの大きな字といえば、京都の東山、如意ケ岳で今晩行われた大文字送り火の「大」の字の大きさです。うら盆の送り火の日本最大の行事です。テレビのニュースで映し出される赤い「大」の字を見ていると、小学校の校庭で大きな夢の字をみんなで作った人文字を思い出します。
卒業アルバムに載ったその写真は、心に残る思い出です。がやがやと校庭に集まって先生のいうとおりに並んだだけの意識でしたが、出来上がった航空写真を見て、完成した人文字に妙に感動したのを覚えています。その後は残念ながら、そんな機会もなく過ごしました。
うらやましく思うのは、甲子園のアルプススタンドです。母校の応援のために、いろいろなパターンの人文字が登場しています。その年はわずか49チームしかそうした応援を経験できないのです。もちろん私の母校は、一度も甲子園の経験もありませんから、スタンドでの人文字経験はありません。例え、甲子園初戦で破れても一度でも経験できれば、もうエリートです。
同級生と思い出を共有できるのが、どんなに貴重なことか、後からわかるでしょう。うらやまし~い!

蚊との戦い

2010-08-15 23:50:29 | Weblog
お盆を過ぎたら海へ繰り出すのは控えた方がいいと聞いたことがあります。そうなればキャンプに行こうと蚊対策をしている人もあるでしょう。私も蚊対策には気をつけているのですが、アウトドアのレジャーの為なんていうカッコイイものではありません。街路樹の葉っぱの掃除で蚊に刺されまくるからです。
朝、起きぬけに短パンで掃除をすると必ず、刺されて○ンカンを塗っています。掃除の前に予防のスプレーをしても、蚊は隙間を縫うように刺して来ます。家人はスプレーの仕方が下手と笑いますが、刺されやすい体質ではないかと思い、調べて見ると、血液型O型が一番多く、私のB型は二番目だそうです。これは断定出来るほどはっきりした事ではないようです。ただ花の密とO型の血液とは味が似ているといいます。もうひとつビールなどお酒を飲んだ後には刺されやすいのは間違いないようです。
こうして話てきても血液型での判断は、ちょっとおかしい気がしますよね。なぜなら、飛んでいる蚊が人間の血液型を見分ける能力を持っているとは思えません。この人はA型だから刺すのを止めておこう、とは蚊は考えませんからね。もしそんな能力を持っていたら、警察犬ならぬ警察蚊として能力を磨いた方がいいですね。

赤い色

2010-08-14 21:07:06 | Weblog
「赤い靴、履いてた女の子、異人さんに連れられて~」という童謡がありますが、先日のある研究結果では、異人さんの女性は赤い服を着ている男性に、より魅力を感じるとありました。アメリカ、イギリス、ドイツ、それに中国の女性を対象にしたデータで、他の色よりも赤い服の男性の方が性的な魅力があるといったものです。その結果のなかでは、チンパンジーもボスの雄は、地位争いでは真っ赤になると報告しています。
そういえば、アメリカの大統領選挙では、ブッシュとゴアがともに勝負の色として赤いネクタイをしていました。かつて女性の川口外務大臣が大切なシーンでは必ず赤い勝負服でした。
カラーコーディネーターに聞くと、赤は前に出て来る色。進出色で人の心を高揚させる刺激色だそうです。また攻撃性を意味し、自信をイメージするわけですから、選挙には持ってこいですね。
日本では、還暦を迎えると赤いちゃんちゃんこなどが用意されますが、おそらくもう一度、気分を高揚させて頑張れという激励の色と受け止めた方がいいですね。
しかし冒頭の研究結果は、日本人は入っていませんからどうぞご注意を。

短所と長所

2010-08-13 23:34:08 | Weblog
自然の山に10万人が登頂したということで話題になっています。その山は自然の山として日本一低いとされる徳島市の弁天山で、登頂証明書を発行しているからです。山の高さはわずか6メートルほどで、水田の近くにある林のように見えるそうです。13年ほど前から日本一低い自然の山として知られはじめ観光客が訪れています。6メートルぐらいの山では観光地とはならない気がしますが逆手に取って町起こしに成功しました。この発想が大切です。
人間の性格でも長所と短所がありますが、長所でもあり短所でもある場合があります。例えば優柔不断という短所は慎重という長所とも言えます。おっちょこちょいといった短所はムードメーカーという長所にもなります。ですから短所、短所とマイナス思考になる必要はありませんね。私など足が短くても、逆に物が拾いやすい長所と捉えて開き直っています。こんな考え方をしていけば特徴ある生き方が可能になっていきます。
短所は長所。こうした割り切り方が新しい商品作りに役立ちますね。さあ、自分の欠点探しから始めて見ませんか?

割り箸バット

2010-08-12 23:58:39 | Weblog
お盆の準備で、亡くなった人が乗る乗り物、つまり、足の速いキュウリの馬に乗って来て、帰りはゆっくりとナスの牛に乗って帰っていくわけですが、その足の割り箸を見て、そういえば最近の野球のバットはよく折れるなぁとほかごとを考えています。
専門家の話では、バットが折れやすい現象は確かにあるそうです。それはバッティング技術の為に軽いバットが使われる傾向にあるからだそうです。つまり、スイングを速くし、バットコントロールをしやすくするために以前より、200グラム程も軽くしていると指摘しています。少年野球並みになっているともいわれます。
折れる確率が高くなれば、折れたバットがスタンドを襲う可能性も高くなります。ましてや、最近はスタンドがグランドに張り出している球場も多くなっていますから、より心配が増します。そもそもバット自体も決して安いものではないでしょうに。ただ少し選手として名前が出てくると、スポーツメーカーからバットの提供があるでしょうから、あまり勿体ないという意識がないかも知れませんね。
しかし、イチローのようにバットをほとんど折らない選手もいますから、実力と折れる回数は反比例するかもと覚えていたほうがいいですよ。選手の皆さん!