豆の育種のマメな話

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マンゴーを食べ過ぎかぶれた話

2012-01-08 16:52:27 | 南米で暮らす<歴史・文化・自然>

パラグアイの友人から,「今年は庭のマンゴーが豊作で,近くだったら届けてあげたいのに・・・」と,年賀メールを頂いた(実際は,ミバエ類の侵入を禁止する植物防疫法により輸入制限されている)。写真も添付されていたが,確かに鈴なりの様子が窺えた。

パラグアイでは,家の中庭に12本のマンゴーを植えている家をよく見かけたが,大方は食べきれなくて持て余すのだそうだ。「熟して落ちた果実を,毎朝片づけるのが大変なのよ」という。放置しておくと,腐敗した匂いに悩まされ,蝿が集まってくる。

 

 このマンゴーも,「開拓当時は空腹を満たすのに大助かりだった」という話もよく聞いた。また,田舎のネイチブの家では今でも,子供たちのおやつになっている。

 

マンゴーをお土産に持参するときは(お裾分けするときは),必ず「マンゴーが好きですか」と尋ねる。または直截に,「マンゴーを食べられますか」と聞く。これは,ウルシ科の植物に含まれるマンゴールが接触性皮膚炎(かぶれ)を起こすことがあるので,相手に確認するためである。

 

 濃厚な甘みと松脂を連想させる芳香が特徴で,病み付きになる。それまでかぶれたことはなかったが,45個と一度に食べて首から顔が腫れてしまったことがあった。マンゴーを持ってきてくれた方とは,しばらく顔を合わせないようにしたのでした・・・(頂いたマンゴーでかぶれたとは言えないでしょ)。

 

マンゴーMango, Mangifera indica L.)はウルシ科マンゴー属。原産地はインドからインドシナ半島周辺と考えられ,東南アジア,中南米で生産される。最近は,日本でも沖縄,宮崎,鹿児島県などビニールハウスでの栽培が行われている。北海道でも浦臼で生産されニュースになっていたが,高価格な果物である。

 

 パラグアイではアップルマンゴーと称されるアーウイン種(写真)のほかに,黄色の果実を着けるペリカンマンゴー種が国道の脇に街路樹として何本も連なって植えられているのを見かけた。小さな花が房状に咲き終わる頃,強烈な腐敗臭を放つ。受粉を助けるためのハエを呼び寄せるためだという

 

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