葉が出る前にピンクの花が開き,遠目には満開の桜のように見える。パラグアイの公園や街路樹でその姿を見ることが多い。その樹木の名前はラパチョ(lapacho, ipé-rosa, Tabebuia avellanedae Lor. ex Griseb.),亜熱帯雨林の中の大木は家具製造などに高価に取引された。パラグアイの国花と間違えている記述があるほど,パラグアイでは目につく(ちなみに,パラグアイの国花はブルクジャ・時計草)。
日本から此の地に移住した人々は,原始の森の開墾に明け暮れる中で,この木が開花する頃,桜にも似た色合いに望郷の想いを募らせたという。葉が出る前に花が開く。花の色はピンクが多いが,黄色や白色もある。
2007年9月,ラパチョの花はいつもの年より見事であった。アスンシオンやエンカルナシオンの公園には多数の大木が残され,人々の目を楽しませている。また,国道6号線のカピタン・ミランダ市の街路樹は毎年華やかに咲き誇る。背景には大豆畑が広がり,この国道を大豆満載のトレーラーが走る。
時折,季節外れに狂い咲きすることもあって,あれ,季節はいつだった?と旅人は思う。
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