東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

小黒柱

2010-09-15 | 人生の気づき
大黒柱は、重量のある家を支える、なくてはならない柱。この柱が無いと、家を支えることが出来ない。そして、小黒柱は、大黒柱の次に断面積の大きい柱を言う。したがって、小黒柱の効用に気づかない人が多い。大黒柱の存在があまりにも大きいため、小黒柱の存在はかすんでしまう。

しかし、小黒柱も大きな役目を果たしている。それは、地震のときに、大黒柱に全ての力が及ばないように、分散化の役割を果たす。即ち、家全体が一気にペシャンコにならないように、小黒柱を折って、自分のところを潰すことによって、家全体の倒壊を防ぐ。このような考え方は、いま消滅してきた。最近の建築物は、小黒柱が無いところが多いらしい。

この話を知人から聞いて、感じることは、会社においても家庭においても、大黒柱がいればよいというものではないということ。やはり、小黒柱が必要なのだ。

補助金は要らない

2010-09-14 | 私流
エコカーの補助金が終わった。これで、自動車業界も寒い冬に突入する。要するに、補助金は、需要開拓ではなく、消費の前倒しに貢献しただけなのだ。したがって、実質的効用は、非常に小さい。

私は、全てにおいて補助金制度は無用だと考えている。補助金があるから自立心が乏しくなり、行政の人件費も膨らむ。補助金制度を全くなくすると、それだけでも公務員の減員が可能だ。私は、その補助金の幾つかの審査委員をしているが、その審査員に対しても、僅かではあるが、謝金を支払わなければならない。無駄な付随費用が、随所に発生する。

全ては自然に任せるべきだ。弱い事業者は消えていってよい。本来、経営者に向かない者が経営に従事することは無理である。したがって、彼らは、従業員に回っていくしかない。その自然の流れによって、事業所数が減り、強い事業所が残るから、効率的な経営が広まってくる。補助金を設けて、弱い事業所を救う必要はない。流れのままに任せることによって、自然と社会は整ってくる。

こんな考え方の私だから、私自身も、補助金を活用しない。私が今進めている社員教育事業も、全く新しい観点なので、申請すれば補助金は交付される。しかし、必要ない。自力で実行すべきである。(何故、写真の本が掲載されているか、白州次郎のファンであれば、お分かり頂けると思う)

プレスリリース

2010-09-13 | 私流
坊っちゃん劇場と四国ビジネスコンサルタントが業務提携

【経緯と目的】
「地方での自立経営が難しい常設劇場」と「地方でのブランド化が難しい経営コンサルタント事務所」が、手を結びました。お互いの強みを発揮し協力し合うことによって、新しい分野に事業進出します。目指す分野は、社員教育です。しかも新しい手法を開発しての進出です。

【事業の内容】
役者がスキル・アップのために用いる手法を組み込むなどの、新しいタイプの教育訓練講座を開設します。
あるいは、実際に会社に出向いて、テーマに応じた社員教育も行います。それらは、経営コンサルタントが案件を探し出し、坊っちゃん劇場の役者の方たちと相談しながら、その進め方を検討します。現在、検討されている案件も、競合の激しい食品スーパーの業態転換を目指すものであり、「市場」のコンセプトにて業態転換を行います。
要するに、通行客を捉まえて、冗談を言いながらお客をファンにしていくあのタイプ。スタッフは、さかんに元気な声を発する。こんな形の店舗展開を検討しています。その指導をするのが、プロの役者です。

【今後の展開】
11月(15日18日22日25日)に第一弾の講座を開いて後に、次々と新しいカリキュラムを開発します。大学生向けのコミュニケーションのスキル・アップ講座も予定しています。

長いだけでは駄目かも

2010-09-12 | 経営の気づき
愛媛県の商店街を全て集めて一直線に並べると、60キロの長さになる。したがって、松山市から高知市の距離の半分近くまでになる。殆どの方は、その長さにビックリするであろう。なにしろ、郡部の商店街は、ポツンポツンと店舗と店舗の間の空間が結構ある。したがって、長さだけを把握すると、驚くほど長い。

でも、直線型の密集は、魅力度が低い。直線よりも面、面よりも立体の方が魅力がある。したがって、商店街にある店舗は、自分の店自体が魅力を持つようにしなければならない。商店街に集客力を頼ることは、ほぼ不可能な時代になった。

(写真は、私の家に在庫中の酒を一直線で並べたものだ)

本物は贋作よりも売りにくい

2010-09-11 | 経営の気づき
先日、まことに奇妙な話に巡り合った。それは、本物の方が、偽物よりも売りにくいという話である。製品は、自動車のガラス・コーティング。これを新車の時に塗っておくと、ワックスを塗る必要もなく、ただ水洗いするだけで、光沢がいつまでも保てる。

本物の商品だと、一度塗ると、10年間は再加工の必要性がない。しかし、再加工の必要性がないから、商売にはなりにくい。したがって、メーカー系のディーラーでは、この本物の商品を使わず、2~3年しかもたないものを使っている。

しかも、新車のときにこの加工処理をするのはまずいそうである。半年程度、車を使って後に、加工処理しないと、最善の加工処理が出来ないとか。しかし、新車販売直後にこの加工処理を販売しておかないと、時間が経過した後では、営業も仕掛けにくい。したがって、ディーラーでは、あまり好ましくないタイミングで、加工処理している。

この矛盾を知って、愕然とした。消費者のためではなく、自分たちの商売を優先させたこの対応、私は納得できない。

3人の大工

2010-09-10 | 経営の気づき
3人の大工がいた。そのとき、一人の通行人が、同じ作業をしている3人の大工に同じ質問をした。「あなたは何をしているのですか」と。

とめさんは、「木を切っているよ」と言った。くまさんは、「柱を作っている」と言った。そして、きんさんは、「寺を建てている」と答えた。この答えを比較して、何が分かるだろうか。

答えた内容で、その人のレベルが分かるのである。何をイメージしながらその仕事をしているかで、その人が最終工程まで頭をめぐらせているかどうかが分かる。

あなたは、全体を眺めながら仕事をしていますか。

ほら吹きが夢の引き金②

2010-09-09 | 私流
売上高1億円の会社が、5年後に売上高20億円を目指すとしよう。この社長の夢は、かなりの大ボラと言われそうだが、これを実現しようとすると、かなり思い切ったことをしなければならない。ここに、戦略発想の必要性がある。実は、ほら吹きが、夢の引き金となるので、ホラは、大いに発言しなければならない。いつも現実的に考えていると、発展は無い。大きく考えてこそ、とてつもないことが出来る。(ここまでは、8月13日のブログにて記載済み)

次に、私の夢を語ってみよう。まさに大ぼらであるが、すでに実現化の一歩を踏み出したので、ホラではなくなりつつある。私の夢は、中小企業診断士の働く場、しかも大きな場所を確保して、診断協会の会員各位に提供することである。私自身は、毎日仕事に追われ、一部頼まれた仕事を断りながらの日常である。したがって、私の仕事はもう要らない。新しく開業した人たちが、満足の得られる収入を確保出来るように、仕事量を確保したい。そこで、目指しているのが社員教育の世界である。
 
私のアイディアで、いま取り組んでいるのが、役者のスキルアップの手法を組み入れた社員教育である。11月に第1回目の講座を開設するが、募集定員が全て埋まると、約120万円の収入である。
 
愛媛県には、西日本で唯一の常設劇場として、東温市の坊っちゃん劇場がある。小さな町で、何故、常設劇場の経営が成り立つか、劇団四季などの大手事業所の幹部が視察に来るほどである。この坊っちゃん劇場に出かけ、診断協会の研修事業として観劇したのが、昨年の秋であった。私は、そのミュージカルを観た瞬間、この役者の方たちの人間力に圧倒され、社員教育に彼らのパワーを用いることを思いついた。演技力を持った彼らは、心のキャッチボールが得意なはず、したがって、コミュニケーションの現場指導に独特の力を発揮してくれると考えた。

その提案を申し入れたところ、劇場支配人は快く受け入れて頂いた。それどころか、そのような仕事をしたかったのだと、大感激してくれた。その後、役者の方たちと教育カリキュラムを作成し始めたのが今年の6月。そして、カリキュラムは8月に完成した。教育界では、演劇手法を取り入れたワークショップがすでに実用化されているが、ビジネス界では始めてである。私自身熱くなる面白い講座が出来上がった。そして、先ずは第1回目の講座を成功させたい。

その次は、ターゲットを変えながら、様々なジャンルに取り組む。例えば、某食品スーパーは、「市場」への業態転換を仕掛けることになっているが、このときにも、役者の力を借りる。「独特のだみ声」「通行中のお客への声がけ」などに、役者の指導を仰ぐのである。

これら社員教育事業は、全国に向けて展開出来る。そのとき、私一人の手には負えないため、診断協会会員諸氏の力を借りたい。私の大ぼら、果たして、夢の引き金になるかどうか。

最高の夜でした

2010-09-08 | 雑談
一昨日の夜、坊っちゃん劇場の方たちと会食した。最初は、写真の部屋で、今度開催する社員研修の打ち合わせ。でも、仕事の話は早々に切り上げて、あとはひたすら、好きなワインを楽しんだ。

そして、二次会は、私のふるさと、ムーングロウへ。5人全員が順番に歌ったのだが、さすがミュージカル・スター。生のピアノ伴奏で見事に歌う。支配人も営業の方もすごい、感情移入が見事である。

役者さんたちは、踊りの得意な人と、歌の得意な人の二つの系列に分かれるそうだ。今日の方たちは、一人は踊り系、一人は歌系の方であつた。しかし、踊り系の女優さんも、発声の基本が出来ているから、歌もすごい。わたしは、思わず「すごい」と唸ってしまった。

そして、私の歌う順番が来る前に、女優さんから歌うコツを教えてもらった。「私は、講演するときは感情移入できるが、歌うときは感情移入が出来ないんです」すると女優さんは、「それは緊張しているからです」と。「私は緊張していませんよ」と反論したが、彼女は、「普通だと感情移入できるはず。それが出来ないということは、緊張しているんですよ」と諭してくれた。

そうかと納得。そして、我々メンバーの気持ちと同化しようと、意識的に心をリラックスさせた。その教えが効いた。さらに、私の前に歌う人全てがうまいため、酔いも手伝って、私自身がうまいんだと錯覚してしまった。おかげで、今までにない上出来の出来栄えであった。しかも、私の横では、男優が、上手にハモってくれる。

私は、完全に錯覚してしまった。私は歌がうまいんだと・・・

本人でも気付かないこと

2010-09-07 | 雑談
本人が、新品からずっと自分で使っている時計だから間違いないと言い張っても、ロレックスの場合は、なかなか難しい。なにしろ、メンテナンスや修理の際に、時計職人が純正以外の部品を使うだけで価値が半減してしまう。

正規サービス店で修理する場合、そのような問題は発生しないが、普通の時計屋で修理した場合は、おこり得る出来事だ。要するに、本人が知らない間に、時計の価値が半減してしまう。怖い話である。

しかし、世の中には、本人が気付かないうちに起っている、価値の半減化は、結構多いのかもしれない。

早起きは三文の得

2010-09-06 | 雑談
土曜と日曜の早朝は、散歩の時間だ。習慣になっているので、出来ないと、なんか不安になる。昨日も予定通り1時間の散歩が出来た。その時の感想を二つご紹介しよう。

一つは、散歩している人の様変わりである。以前は、殆どが中高年の人たちであったが、最近は、若い女性が増えている。多分、健康というよりも美容のためかと、勝手に想像している。出来れば、インタビューしてみたいが、変なおじさんと思われるのも癪だから、誰にも尋ねていない。

二つ目。通過する家の玄関と庭の様子を見て、整理整頓が整っていると、その家の品格のよさを感じてしまう。例えば、酒屋の前で、空箱が汚げに積み重ねているのを見ると、的確な経営もされてないのだろうなと、想像してしまう。多分、的中率は90%以上であろう。

このようなことを考えながらの散歩。早朝は、気持ちがいいよ。

時間泥棒

2010-09-05 | 経営の気づき
時々、他人の時間を盗む人と出会う。時間に追われている私からすれば、大損害である。しかし、時間を盗む側は、自分がたっぷり時間を持っているためか、他人の貴重な財産を盗んでいる意識が無い。意識が無いから、怖い。

事例を挙げてみよう。予定時刻になっても、待ち合わせ場所に現れない人、開始予定時刻になっても、スタートしない人は、まさに時間泥棒である。
1週間くらい前に、このプログで紹介した事例もそうである。私の前の講師が予定時刻になっても終了しない。私の時間を瞬く間に奪っていく。私は、おかげで、予定時間の3分の1を失ってしまった。

しかし、気づかぬときに、時間泥棒になりそうな人もいる。例えば、「空いている時間にこの資料をチェックしてもらえませんか」と、私に資料を差し出す。私は、空いている時間は全くない。全てふさがっている。その時間をとらないで・・・笑

サボって育てる

2010-09-04 | 経営の気づき
人は、任せられると育つ。したがって、管理職の人は、積極的に権限委譲を進めて、全社員がワンランク上の仕事が出来るようにしなければならない。

先ず、自分の職務を重要順に配列し、下位1割はカットし、中位3割は部下に任せると良い。本来やらなくてもよい仕事は、探せば、1割程度あるものだ。それはカットしてしまう。そして、中位3割を部下に任す。

そうすると、自分の仕事量は従来の6割になり、濃度の濃い仕事が出来るようになる。自分の業績が上がるとともに、部下も育つという、一石二鳥の方法。是非お奨めしたい。

一つの発想法

2010-09-03 | 経営の気づき
いま一世帯あたりが衣料品の購入に費やしている金額は、1ヶ月あたり1万2千円。これは10年前よりも4割近く下落した数字である。しかし、現代の人が昔よりも粗末な恰好をしているわけではない。ユニクロなどの登場によって、衣類の価格水準が下がったことによる恩恵だ。もはや品質の上では、ユニクロの製品と高級ブランド品との間で大差は無くなった。高級品を扱う百貨店が深刻な販売不振に陥っているのは、当然の話である。

しかし、すべての需要が安価な服だけで満たされるわけではない。近頃では安くても品揃えは豊富になっているが、一つだけ不満なのが「サイズ」の問題である。量販店で売られている服のサイズは大半が「S、M、L」の3種類。しかも不良在庫を防ぐ都合から、売れ筋のサイズだけが多くて、そこから外れている人にとっては、自分の体にピタリとあう服がなかなか見つけられない。ということは、事業者側からすれば、自分の服を見つけられにくい人をターゲットにして、オーダー対応に特化するのも一つの手である。

渡り鳥型リーダー育成法

2010-09-02 | 経営の気づき
通常は、リーダー育成というと、一人の固定した人で考えてしまう。しかし、この方法は正しくない。仕事のできる人をターゲットにして、その人に固定化するよりも、テーマごとにリーダーを変えていく方が正しい。

例えば、企画のときは議事進行のうまいAさんがリーダー、根回しのときは交渉力にたけたBさんがリーダー、といった具合である。それぞれの強い能力を活かしてもらうと、職場の全員が何らかのリーダーになれるはずだ。

このようにして業務を誘導する人を変えていると、成長力も大きくなる。

渡り鳥の先頭に立つ鳥は、風力を受ける度合いが大きいため、いつも入れ替わっている。体力温存の秘訣である。人材育成においても、渡り鳥のあの習性を真似るべきだ。

「こうあらねばならない」はさようなら

2010-09-01 | 人生の気づき
私の人生観は、昔に比べると大いに変わった。かつては、レールをしっかり固めてから動くという、「こうあらねばならぬ」人生であった。

今は、「なるようになれ」のあるがままの人生である。したがって、仕事後のチェックも最近は無い。例えば、文章を作成したらそれで終わり。見直しはしない。あとはどうでもいいよ。笑