東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

一つの発想法

2010-09-03 | 経営の気づき
いま一世帯あたりが衣料品の購入に費やしている金額は、1ヶ月あたり1万2千円。これは10年前よりも4割近く下落した数字である。しかし、現代の人が昔よりも粗末な恰好をしているわけではない。ユニクロなどの登場によって、衣類の価格水準が下がったことによる恩恵だ。もはや品質の上では、ユニクロの製品と高級ブランド品との間で大差は無くなった。高級品を扱う百貨店が深刻な販売不振に陥っているのは、当然の話である。

しかし、すべての需要が安価な服だけで満たされるわけではない。近頃では安くても品揃えは豊富になっているが、一つだけ不満なのが「サイズ」の問題である。量販店で売られている服のサイズは大半が「S、M、L」の3種類。しかも不良在庫を防ぐ都合から、売れ筋のサイズだけが多くて、そこから外れている人にとっては、自分の体にピタリとあう服がなかなか見つけられない。ということは、事業者側からすれば、自分の服を見つけられにくい人をターゲットにして、オーダー対応に特化するのも一つの手である。