東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

ボランティアを通じての人間成長

2019-02-25 | 人生の気づき
ボランティアの語源は、ラテン語の「volo」(ウォロ)だそうです。これは、「自分から進んで〜する」「喜んで〜する」という意味です。つまり、「自発性」が中心になるということです。

しかし、日本では、「自発性」や「主体性」の重要性がないがしろにされることがあります。たとえば「良いことだから、子ども達全員にやらせよう」という発想を持つ人もいます。しかし、ボランティア活動がもつ最大のチカラは、「私」発であること。つまり、自分自身が気になること、好きなこと、得意なこと、あるいは憤りを感じること、放っておけないと思うこと・・・そこからスタートすることに大きな意味があります。

最近国内に多発している自然災害に面するとき、困っている人を助けなければと会社から促され、指示命令されて送り出される場合は、ボランティアにならないのですね。それは奉仕活動であってボランティアとは意味が異なります。でも、指示命令されてその活動を従事することによって、気持ちが動かされ、本心からその活動に従事すれば、その気持ちが変化したとたんにその活動はボランティアになります。

意識が低い私たちからすれば、そのような成り行きも必要かもしれませんね。

病と闘わない

2019-02-20 | 人生の気づき
10数年前に発症した憩室炎、3年前に発症した痛風。これらの病に巡り合って、色々と気づかされました。私の生活習慣の間違いの気づきです。その意味では、病は天から与えられた貴重な信号です。我々は、事故は別にして、一気に命を失うことはありません。病によって、先ずは生活の間違いに気づかされます。したがって、私の場合、薬に頼ることはしないで、生活習慣の変更を試みます。

憩室炎を患った時は、植物や動物などの命を、食事として戴いているという食事の意味に気付かされました。何しろ、10日以上の絶食を経て御粥を食べましたから、涙を流しながら正座して食べたのを覚えています。それ以来、暴飲暴食は収まりました。そして、痛風を患ってからは、飲酒回数を減らし、野菜食を増やして、ウォーキングも日課になりました。

このように病と仲良く付き合ってますから、病気との付き合い方は、闘う相手ではなく、教えを乞う先生なのです。

感情労働

2019-02-18 | 経営の気づき
新しい事業形態が登場する中で、昔に比べると働き方もずいぶん変わってきました。例えば、肉体労働や頭脳労働ではなく、感情労働という新しいタイプが増えてきたのです。肉体や頭脳を用いる働き方ではなく、感情という精神面が疲れる仕事ですが、特に医療や看護関係のスタッフに要求されるタイプです。悩ましいことや嫌なことがあっても、顔色に出すことが出来ず、内に秘めていなければならないことから、ストレスがたまりやすいのです。

しかし一方で、喜びもあり、その度合いも並大抵のものではないといった特色があります。先日、ある訪問看護のスタッフから聞いた話です。「私のお世話している人の中に、何をさせてもらってもお礼を言ってもらえず、いつもぶすっとした顔をしている人がいます。でも、3年間色々とお世話させてもらってきましたが、初めて嬉しそうな感触をつかみました。感謝の意を表明するでもなく、笑うでもなく、顔色一つ変えないのですが、なぜか、私には彼が喜んでいることを感じたのです」と。

「これまでずっと、何とか彼の何かを変えたいと奮闘努力していましたが、やっと成果が見えました。やったーと感じました。この時ほど、今の仕事にやりがいを感じたことはありませんでした」と、輝く顔で語っている姿は、何とも誇らしげでした。