東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

退職金倒産の防止

2008-09-30 | 経営の気づき
退職金の減額は、労働条件の低下、既得権の削除など、法律上の問題を多く抱えています。
しかし、業績が厳しくなってきた場合には、この問題に真剣に取り組まなければ、会社の存在自体が危うくなります。


具体的な取り組み方については、今回は説明しませんが、従業員の方達に受け入れやすい手法を参考までにご紹介しましょう。
基本となる考え方は、年代毎に退職金に対する考え方が違うということです。

例えば、50代の人達に了解してもらうためには、「10年の猶予期間の設定」が効果的です。
あるいは、若い人達向けには、「自己都合退職の額の増加」が効果的です。
前の二つの考え方を組み入れた上で、全体的に、支払総額を落としていくという手法です。

労働者側にとっては、嫌な話であり目を背けたくなりますが、経営者からすれば、退職金倒産にならないように、早めに対策を打たなければなりません。


営業の業績アップ法

2008-09-28 | 経営の気づき
経営者の頭を悩ませる問題のトップは、一般的に、「売上高の拡大法」ではないでしょうか。
しかし、売上金額は、営業活動の成果としての結果ですから、その結果の数字を追求して部下を叱っても、それは不合理です。


結果の不手際を叱る前に、結果を導く行動を指導する方が有効です。
具体的に言うと、先行指標(売上高の業績と相関関係にある営業活動)の明確化と追求です。

例えば、ITソリューションの販売業績と相関関係を持ちそうなのは、デモの件数とか引き合いの件数でしょうか。
薬局店でしたら、「既存客の密着化による一人当り売上高の拡大」を狙って「健康セミナーの出席者数」を先行指標と考えれば、「セミナー内容の工夫」と「PRの工夫」が必要になります。

そして、この先行指標を高めることを追求した結果として、売上高が増えてくる、このような構図を描いて営業を進めていくことが正解ではないでしょうか。
事例が良くなかったかも知れませんが、とにかく、結果としての売上高で物事を論じるのではなく、先行指標を高めるために何をすべきかでもって、営業の工夫を施しましょう。


乗馬とサックス

2008-09-27 | 私流
私の趣味の一つはサクソフォーンです。
サックスを習いたいと思ったのは、某ショットバーでの出来事がきっかけ。
花見の帰りに立ち寄ったショットバーで、客が一人ずつ出ていき、最後に私一人が残りました。


すると、トランペット・サックス・ドラム・ピアノの奏者は、私に向かって「お客様のために演奏させて頂きます」と言って一礼。
40分間、私に語りかけるように演奏して頂きました。
この間、誰一人として入店しなかったのは、ラッキーとしか言いようがありません。
帰宅して後、眠っていた家内を揺り起こして、その出来事を興奮して伝えたことを覚えています。


このとき、耳に残った曲「ユード・ビーソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」を吹きたいと思って、ヤマハ・ミュージック・スクールの門を叩いたのが11年前。
14年前にトライした乗馬は1年もちませんでしたが、サックスはいまだに続いています。
馬は、乗馬の前後に、丹念な手入れが必要なのに対して、サックスの手入れは簡単です。
ものの30秒もあれば終了。
周囲の人達には、「この手入れの不要さが継続性に繋がっている」と煙幕を張っていますが、本当のところは根っからの音楽好きにあります。


「ケントス」(オールディーズのライブハウス)が松山市で閉店するときには、社長宛、閉店回避依頼のFAXを送りました。
手紙で送ると社長にしか内容が伝わりませんが、FAXで送信するとスタッフの目にも触れます。
そこを狙ったのですが、大成功。


それ以降クロージングまで、来店時にはVIP扱いで迎えて頂きました。
おかげで、スタッフとの個人的な交際は、いまだに続います。

最近、音楽の新たな楽しみが加わりました。
サックスのヤマハ仲間が集うパーティーの開催です。
言い出しっぺの私は企画も担当しており、参加者は初回が32名、2回目が35名と徐々に増え、フィーバー度も上昇中です。

この様に、59歳になった今でも、大好きな趣味は、仕事を励むためのエネルギー蓄積器として位置づけ、時間を惜しむことはありません。


人づくり

2008-09-26 | 経営の気づき
私が経営コンサルタントとして仕事をさせて頂いて、よく相談があるのが、挨拶の出来る人、人を和ませる笑顔の人、このような人づくりについての相談です。
人としての「心」を整える根本的な教育は、これまで「小学校レベルの教育」と捉えられていました。
しかし、それは、時期的には小学校の低年齢で行うべきものですが、決して低レベルの教育ではありません。
教育の永遠の課題と言っても良いでしょう。


したがって、私が、いま自分自身に与えている課題の一つは、人の心を整えるという「人格形成支援」、このテーマ実現化に向けての自己研鑽です。
踏み外してはならない「人の道」を多くの人に歩んでもらうべく、いま舗装作業に余念がありません。

渋い名脇役

2008-09-25 | 人生の気づき
盲導犬がよく知られている割に、聴導犬の存在はあまり知られていません。
しかし、その働きぶりは相当のものです。
例えば、電話の着信音、やかんの沸騰音、目覚まし時計の音、玄関のチャイムなど、聴導犬のパートナー(ユーザー)にとって必要な音を事前に教えておくことによって、その音が聞こえると聴導犬が知らせてくれます。


以前、私が主宰していた異業種交流会において、手話の達人を講師として招きました。
そのときの話で一番印象に残っているのが、「難聴の方は、病院や銀行で順番待ちをするとき、呼び出しをする人の口元を終始見つめ、自分の名前が呼ばれるときをひたすら待っている。この緊張した状態が長時間続くと、心身ともに疲れ果てる。私を呼んでいるのかなという不安は、我々の想像以上のものがある」という話でした。


このようなとき、聴導犬が控えていれば、「私の順番がきたらこのベルを鳴らして下さい」と書いた紙を受付の人に見せて、ベルを渡してお願いしておけば、後は居眠りをしてもよいのですが・・・
聴導犬が合図してくれるから、リラックスした状態で順番待ち出来ます。


さて、我々人間は果たしてどうでしょうか。
パートナーに尽くす盲導犬や聴導犬は、普通の犬に比較して寿命も短いと思われます。
しかし、人間の場合、寿命を縮めるほどに集中して人のために尽くすことは稀有です。

したがって、今一度、自分の周囲の人に対しての献身振りを反省することが必要かも知れません。
人は他人の気持ちが分からないため、いつも自分が主役を演じてしまいますが、時には、名脇役を演じる自分を意識することが必要だと思われます。


出来る店長

2008-09-24 | 経営の気づき
私の過去の経験からすると、出来る店長とそうでない店長は、次の違いがあります。

出来る店長は、何故売れたか、何故売れなかったか、その原因を記載した日誌を記載しています。
しかも、スタッフ全員に書かせて、お互いの情報交換を頻繁に行なっています。


二つ目は、数字に対する執念。
例えば、ショッピングセンターによっては、他の店の売上も教えてくれる会社がありますが、熱心な店長ほど数字を知りたがり、成績の悪い店は無関心になっています。

以上のことから、意識の持ちようの重要性が分かります。
先ずは達成目標を明確にすること、その上で、その目標は絶対に成し遂げるという強い意志が必要です。

足るを知る

2008-09-23 | 経営の気づき
知足とは、「足るを知る」と言う意味であり、絶え間ない欲望を抑制することが必要です。

一方、自分とは、「自らの分け前」のことです。
自分に過ぎた大きな欲望は、身を滅ぼす基です。


事業経営においても、自社の位置づけをわきまえた利益追求が必要であり、度を過ぎると法律や道徳を犯すことになるかも・・・
何でもほどほどということです。

私も、飲酒はほどほどにしましょう。

失敗への挑戦

2008-09-22 | 失敗の気づき
電球のフィラメントを開発したエジソンは、6000回に及ぶ実験をしたと言われています。
即ち、1回の成功を体験するために、5999回の失敗を重ねたわけです。


しかも、エジソンは、それらの失敗を成功に向かうための階段と捉えて、楽しんだそうです。
失敗を楽しむ心境は、さすがです。


記憶に間違いが無ければ、マイクロソフト社だったと思うのですが、失敗を経験していない人は、昇進できないとか・・・
失敗は即ち、何かを開拓すると言う挑戦であり、挑戦志向のない人は、管理者に値しないと考えているのでしょう。
失敗は大いに試みるべきです。

ロールプレイング②

2008-09-21 | 経営の気づき
「プラス・ワンの販売」
お買上になられた品に、もう一つ追加でご購入頂くための呼び水になる言葉を考えてみましょう。
これが今回のテーマです。

■役割の決定と演技の準備
役割シート①(スタッフ役用)
犬のおもちゃをお買上になったお客様に対して、もう一品何かお勧めして、お客様に役立たせてもらってください。
役割シート②(お客様役用)
今日は、犬のおもちゃが欲しくて、買い求めに来ました。
状況設定:
いつもトリミングをして頂いているお客様が、犬を預けに来られたときに、買い物もして帰られました。

■役割の決定と演技の準備
役割シート①(スタッフ役用)
プラス・ワンの販売を進めますが、押し付け販売にならないように注意してください。
役割シート②(お客様役用)
今月は出費が多いので、無駄な出費を戒める覚悟をしています。でも、大好きなワンちゃんのためなら、多少は・・・
状況設定:
お客様がいつも食べているえさを買い求めに来られましたが、最近、犬の食欲がなくなってきたことをもらされました。その状況を確認しながら、何かお役立ちできそうな品をお勧めしてみましょう。

今回のロープレで、スタッフたちの意識が大きく変化しました。
これからは、全員が「プラス・ワン」の意識を持てそうです。




ミッション

2008-09-20 | 人生の気づき
私は、全ての人の顔が異なるように、人間がこの世に生まれてきた役割も、全て異なると考えています。
人生の折り返し点を迎えた頃に、そのように考え始めました。

でも、私の役割は何かと考えた場合、まだその時は分かりませんでした。
しかし、この最近、なんとなーく、感じていることがあります、


それは、いま迷っている、悩んでいる問題です。
多分、これが私のミッションなのでしょう。


一つ言えることは、それぞれの人がミッションが異なるのですから、もしかすると、私に苦しい難問を突きつける人も、その人にとっては、そのことがミッションかもしれません。
要するに、誰に対しても、何事に対しても、耐え忍ぶことが必要だと言うことです。



汚職のマニュアル

2008-09-19 | 経営の気づき
かなり昔の話ですが、あるゼネコンの会社に勤めておられる方から聞いた話をご紹介します。

「汚職が何故ばれるかと言うと、タレコミか記録が原因だ。我々サラリーマンは、お金の動きが関わってくると、どうしても責任問題でもあり、必ず手帳か何かに暗号で書いてしまう。家宅捜査でこれが見つかるとアウトだ」

「我が社では、汚職の手引きがある。その中に、警察の取調べで、お前がはけば罪が軽くなると言われても、それは絶対に嘘であると記載している」
でも、このようなマニュアルは世の中にあってはならないマニュアル、しかし、確かにあるのでしょうね。

最近多発している、食品産地偽装も、マニュアルが整備されているかも・・・


汗と智慧は、正しく用いるべきであって、用いる場所を間違うと怖いですね。

丸ごと食べちゃおう

2008-09-18 | 経営の気づき
「全体食」という考え方をご存知でしょうか。
これは、自然に存在しているものは、出来る限り丸ごと食べようという東洋的な考え方です。
例えば、イワシであれば、頭から尻尾まで全部食べた方が良い。

実は、小魚が体によいというのは、全体食が出来る魚だからなのだそうです。
米の場合、胚芽の部分を取り除いて食べますが、本当は丸ごと、即ち、玄米のままで食べる方が体に良い。

しかし、最近の日本の食生活は、欧米的な切り身文化に支配されており、なんでも細切れにして食べようとする傾向があります。
西洋の要素還元主義が、日本の食生活にまで浸透しているということです。


ここで提案です。
食生活のみならず、経営においても、「丸ごと志向」を試してみませんか。

通常は、欠点を除けば会社は良くなると考えます。
しかし、欠点は長所の裏返しであり、光に対する影ですから、欠点を無くしてしまうことは難しいと考えました。

であるならば、長所も欠点も全部受け入れて、長所を伸ばすことに力を入れる方が、生き生きとした経営が出来るのではないでしょうか。
とにかく、全体を受け入れることです。
そうすると、生きていることが心地よくなります。


酒 と ビジネス

2008-09-17 | 経営の気づき
酒を飲むと、脳の働きが活性化して、ストレスも緩和するとか。
これは、酒造メーカーの研究結果であって、私の個人的見解ではありません。

脳を活性化させる適量は日本酒で1合半、ビールで大瓶1本くらいです。
もちろん、個人差はあるでしょう。

この実験結果を知ったためではありませんが、私の事務所にはバーがあります。
事務所の中央にバーカウンターがあり、イタリアから直輸入した椅子が4席、主が温めるのを待っています。


応接コーナーの椅子に座ると、お客様と向き合うことになりますが、バーに座ると同じ側に座ることになります。
これがいいのです。
対峙する関係ではなく、同じ側に立つ仲間としての関係、自然とビジネスの話も緩やかにまとまります。


読者の皆様、一度ご来所ください。
人生論、経営論、色々語り合いましょう。

継続の力

2008-09-16 | 経営の気づき
ある小学生が、お母さんの勧めで、一年生に入学して以来一日も欠かすことなく、毎日、小学校を卒業するまで、絵手紙を書き続けました。
その宛て先は、絵手紙の著名な先生です。

最初は普通の子どもの作品だったようですが、徐々に絵が上手くなり、文章が上手くなるなど、めきめきと腕を上げたそうです。
台風がこようと、風邪で学校を休もうと、修学旅行があろうと、一日も欠かさなかったのですから、たいしたものです。


そして、その絵手紙は、アメリカで本となって出版されました。
やはり、継続することによって、才能が開花すると言うことです。
才能の有無や大小よりも、好きなことを継続して尽くし上げること。
これが成功の秘訣なのでしょう。