欧米は直線の文明である。
時は直線的に流れていく、と捉える。
進歩史観でもある。
そして、終末思想を持っている。
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終末思想がピンとこない。
終わりがあるなら、その後はどうなるのか。
後があるなら、終わりではない。
と、思うのだが。
どうやらそれは、ひとつの世ひとつの時の終わりをいうらしい。
世の終わりには大きな混乱と破壊があり、
その後に新しい世が始まる。
そういうことなら腑に落ちる。
それは生物存在の法則である。
存在していれば少しずつ歪みが発生する。
その歪みがどんどん溜まっていく。
それを解消する必要がある。
死と再生である。
存在するとは死と再生の繰り返しである。
それなら、それは循環である。
してみれば、
直線とは循環の中の一局面ではないのか。
直線文明とは単に短期的発想なのではないか。
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欧米文明は自我を強調する。
自我の確立を重視する。
確かに自分中心で見れば、
この世は短期的・直線的に捉えることになる。
その短絡性ゆえ欧米文明は壁にぶち当たっている。
でも、いまだ支配文明である。
ゆえに、
現下の世界はその中でもがいている。