カートリッジのカンチレバー動作支点について。
振動系の支点は通常ダンパー内にある。巻枠の中心に有るのが理想だが、現実はそうではない。
※画像はフォノ・カートリッジ大全より
支点がズレているので巻枠は重心が支点にならず、実際にはダンパー内に支点が有るので巻枠はそこを中心に扇形に動く。
これはテンションワイヤーのホルダ先端が支点になる(なってしまう)ので妥協してるものと思われる。
ここで、巻枠の重心が支点となるようにするには?という問題がある。
古いSPUにはそのようなモデルが有るらしい。巻枠には0.6mmの穴を明け、そこにカンチレバーを圧入し接着するとの事。このカンチレバーのパイプは厚さ0.01mmとするとカンチレバーの内径は0.58mmとなり、この中にテンションワイヤーとワイヤーホルダを差し込むことになる。
巻枠の中心ほどまでにカンチレバーを差し込んで残りにワイヤーホルダを差し込む・・・巻枠は0.5mmの厚さなので強度が取れまい。
かなり難しいが、ここまでしても前回あげた支点の不安などからあまりメリットが無いのではないか、と想像する。手間の割に音が・・・と言うのは工業製品として利点が無い。
カートリッジの磁気回路について
巻枠は、マグネットを挟んでフロントヨークと、リアヨークとポールピースが繋がったものの間に来て磁気内に収められる
磁気は磁性体を介するよりマグネット直接で磁界を作った方が良いと思うのだが・・・。 なのでSYNERGYは強磁界を作るため、ポールピースを短くするためマグネットを小さい(短い)ものにしてるのだと考える。
減った重量に関してはシェルを重くしていると思う。
(EMINENTは、今まで巻枠が特殊なものを使っていると思ってたが、もしかしたらヨーク・ポールピースもそうなのか?)
カートリッジの共振について
これについては主にボディの材質だ。
気分的にだが、私はこれについては金属が良い。
支点を明確にするために、変形しないものが良いと感が合える。
もちろんそんな簡単なモノではない。プラより有害な共振が有るかもしれない。
SPUについてはこれはプラスチックのようだ。金属は私の知る限り無い。
スピーカーのソフトドームとハードドームのような関係と思う。
SYNERGYはシェルにカバーが付いている。これが有害だという人が居た。
外した方が良い気もするが確信はない。 ネジ一本で止めるだけ、シェルと浮いてるところも有るような成型精度なので個人的には疑問だ。
今は重量の問題により外して使っている。
シェルについてはSYNERGYは樹脂という事なのでいわゆるプラスチックだ。 古いものはベーク、メタルなどがあるようだが、これの共振がSPUの音づくりにおおきく関わっていると思われる。
20210830
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