花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

超頑張り屋のYさんの事

2007年05月28日 | 医療・健康・食生活・衣生活
 Yさんは遠い街に住む私の旧友である。彼女は、多分、もう70歳を超えたと思う。
 15年位前に胃ガンになり、胃を全部摘出した人だ。
 それ以来、食は極端に細くなり、痩せて体力がすっかり無くなってしまった彼女に、当時勤めていた職場の風当たりは随分強かったようだ。しかし彼女は、自分自身の強い気力と夫と娘さんに励まされながら、60歳で停年退職するまでストレスの多い仕事を続けた。

 所が、数年前に心配していた事が現実になった。胆のうに転移したのだ。この事を私が知らされたのは大分経ってからの事だった。
 電話で、最近は毎晩、腹痛がひどくて眠られないと聞いたのだった。それで昼間は、つい眠くて、うつうつしてしまうのだそうで、医者からは終末期医療を受けるホスピスの事を考えておくようにと言われたと聞き、昨年10月に私は驚いて彼女の家へお見舞いに駆けつけた。

 2年振りで会った彼女は、更に痩せていて、私には体重が30kg位しか無いように見えた。
 しかし彼女は、週一回、独居老人の話し相手としてボランティアに通っていると言うのだ。さらに毎週、市民を聴講生として受け入れている地元の大学の社会科学ゼミで、勤めていた時と同じように勉強を続けていたのだ。彼女は、最近勉強したという環境問題の資料を私に見せてくれた。
 短時間の再会だったが、必死で前向きに生きようと努力している彼女の姿を見て私は感心し、逆に励まされながら帰宅したのだった。

 その後も時々、長距離電話がかかってくるのだが、かなり前の電話では、地元の同じ病気の女性と、「がん患者の会」を立ち上げたと報告して来ていた。
 そして昨夜の電話では、知事に会の名前で請願書を出すことにしたというのだ。
 彼女の話では、国会で今年、「がん対策基本法」ができたので、「がん患者の会」を、単に゛同病相哀れむ゛会にはしたくない。前向きな活動をしたいので、北海道の郡部に住んでいるがん患者の要求、例えば地方に居ても高度な医療を安心して受けられるようにして欲しい事などを、内容として盛り込むつもりだというのである。

 本当に対外的な事はあまりしていない私から見て、驚く事ばかりだが、体調不良の自分の体を気遣いながらも、こんな風に外部の事にも関わって自分の役割をエネルギッシュに果たそうとしている彼女は、きっと、まだまだ生きられるだろうし、生きて欲しいと、私は心から思っている。
 近い内に、また彼女に会って、逆に元気を貰いたくなって来た。

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