数年前、コロナが流行し始めた2~3ヶ月間、全国的にマスクが手に入らない時期があった。その時に、家にあった洋服地の端切れでマスクを作ろうと思い立ち、製図をあれこれ工夫してオリジナルのを完成させ、毎日5~6枚作った。
近所で必要だという家庭に家族分配り、近くの「高齢者施設」にも届けた。知人や友人にも差し上げた。遠くの友人には郵送したりもした。
それでもまだ余っていたので、昨年の春には「社会福祉施設」の入居者たちにも差し上げた。
しかしまだ手元に大分あまっている。
市販されている「不織布の使い捨てマスク」は、抗ウイルス性は高いが通気性が無いので息苦しい。また、ポリエステル製なので今問題になっている「海洋プラスチックゴミ」の原因にもなっていて、世界中の人々が毎日使い捨てていると思うと恐ろしくなる。
それに比べて「布製の手作りマスク」は、縦糸と横糸で織られている布地なので、通気性がある。しかしその分、抗ウイルス性は少し低い。
私のマスクは、ガーゼでできた「安部のマスク」とは違い、裏側は合成繊維、表側は木綿で作ったので、付けた時に肌にくっつく事は無いし洗濯に強い。ミシンで1枚50分かけてしっかりと縫製したので、時々軽く洗いながら使えば、数年は持つ。私自身、このマスクで通したが、コロナにもインフルエンザにもかかっていない。
そんな余りのマスクだが、そろそろ処分しなければと思い、今まで使ってくれた人たちに、また声をかけて配っている。
先ほど賑やかな声が聞こえたので外を見ると、近所の保育所の子供たち30人ほどが、保育師数人に引率されて庭の側の歩道を列を作り通って行った。慌ててカメラを取り上げたが、すでに通り過ぎる所しか写せなかった。
今はまだ寒く雪も少し残っているが、庭の前が晩秋まで子供たちの散歩コースになっているので、今年も四季折々の花を咲かせて、見て貰おうと思った。