なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COVID-19肺炎

2024年01月15日 | COVID-19

 高血圧症・うっ血性不全で内科外来に通院している81歳男性が、咳・痰が続くと受診した。

 この患者さんは昨年12月2日から咽頭痛があり、12月7日に近医を受診していた。コロナとインフルエンザは陰性だった。2~3日発熱があったそうだ。その後は解熱したが、咳・痰が続くと12月13日当院の外来を受診した。

 その日は発熱がなかったこともあり、普通に内科外来に回されてきた。症状を訊いて、念のためとして当院でも検査を行うと、コロナ陽性だった。

 12月2日発症で、12月13日の検査でコロナ(SARS-CoV-2)の抗原定性検査が陽性になるのも、日数的におかしい気はした。しかし、最初は普通の感冒でその後コロナ罹患というのも考えにくい。

 咽頭痛で発症して、その後発熱が2~3日あり、解熱後に咳・痰が遷延しているというのは一元的に説明できる経過だった。抗ウイルス薬を出す段階でもないので、対症療法(鎮咳剤・去痰剤)にした。

 その後、もともとの予約日の12月25日に受診した。13日は食欲があまりないといっていたが、それは消失していた。希望で鎮咳剤と去痰剤を追加した(年末年始の休み期間に入ることもある)。

 

 本日(1月15日)咳・痰が続くと、受診した。レントゲンをとってほしい、と希望された。胸部X線を見てから必要があればとも思ったが、胸部CTにした。

 CTで見ると、両側肺下葉に線状・索状影があった。COVID-19に罹患して、すりガラス陰影が出現した後の、瘢痕期の陰影に相当するのだろう。(少なくともこれまでの受診時の酸素飽和度は低下していないので軽症Ⅰ相当)

 この時期に特別な治療はなさそうだが、ステロイドの適応はあるのか。今週呼吸器外来に大学病院から先生が来るので、CTを診てもらうことにした。

 

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