なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖尿病性ケトアシドーシス

2014年01月09日 | Weblog

 午前8時半過ぎに、60歳男性が動けなくなって救急搬入された。糖尿病で内科医院に通院しているが、そこは糖尿病専門医の夫婦がやっている。30Rを朝夕自己注射していたが、この方は糖尿病性網膜症でほとんど失明していた。失明した患者さんでもインスリン自己注射をしているという話は聞くが、実際に見るのは初めてだ。12月末に嘔気・嘔吐があり、その後食事もあまり取れず、インスリンも中断していた。一人暮らしで、今日は受診日なので、妹さんが自宅を訪ねて、倒れて動けなくなっているのに気付いて救急要請した。

 搬入時、会話はできた。血糖が800mg/dlで血中ケトン体が陽性だった。血液ガスで代謝性アシドーシス(7.27)を呈していた。血清ナトリウムとカリウムは高めだった。BUN・血清クレアチニンも軽度~中程度に上昇している。DKAにはなるのだろうが、HHSの傾向もあるというところか。ヴィーンF500mlの点滴を入れて、ヒューマリンンRを1単位/1mlにして5ml/時で開始した。昼には血糖が500mg/dl台となり、夕には350mg/dlとなった。

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