なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳腫瘍

2014年01月24日 | Weblog

 昨日の午後に内科新患を診ていた医師(大学病院から応援)から、脳腫瘍の患者さんがいると連絡が来た。右眼の奥の痛みがあり、当院眼科外来を受診した。眼科的には異常がなく、内科外来に回されてきたものだった。頭部CTでトルコ鞍から右傍トルコ鞍部にかけて4X2cmの腫瘤があった。一部に嚢胞状構造もある。

 この方は肥満があり、糖尿病で内科医院に通院していた。パッと見にはクッシング?という印象を受けたが、単なる肥満なのかもしれない。唯一の脳外科医が当直明けで午後不在だったため、神経内科医に診てもらった。脳血管障害ではないので、逆に緊急性はないのかもしれないが、早急に脳外科の扱いとする必要がある。すぐに大学病院やがんセンターの脳外科に紹介するのは難しいということで、まずは一番近い基幹病院の脳外科へ紹介となった。そこで精査して、適切な施設に紹介となるそうだ。

 珍しいので外来にいた循環器科医も見に来た。境界が明瞭で、良性腫瘍のようだ。下垂体腫瘍とも思われたが、よくわからない。お互い脳腫瘍の分類や特徴などすっかり忘れている。今日放射線科の造影所見を画面で見ると、juxtasellar meningioma疑いとなっていた。脳腫瘍と言われて、付き添いの妻が、「だからもっと早くに検査していれば」といいかけた。その時、神経内科医が、「これからのことを考えよう」ときっぱり言ったのはなかなか良かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする