なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

車を運転してきた脳幹梗塞

2013年04月28日 | Weblog

 機能は当直だった。午後6時ごろに、72歳男性が左半身の脱力・感覚障害と構語障害で救急外来を受診した。奥さんといっしょで、自分で車を運転して来たという。確かに軽度に構語障害があるようだが、会話には困らない。時々?左足がカクッとなるというが、歩行は問題ない。聞けば、水曜日に発症しているが、家族に病院を受診するよう言われたが放置していた。症状が続くのと、何度も家族に言われるので、やっと病院に来た。

 ラクナ梗塞があるかと思って、まず頭部CTを行うと、右脳幹梗塞を認めた。大脳にはない。予想外の結果だった。これが責任病巣と思われたが、頭部MRIで確認することにした。拡散強調画像で光っている。間違いなく、新鮮な脳幹梗塞だった。入院を勧めると、しばらく考えていたが、家族に言われて了承した。神経内科医に連絡して、画像を送ってみてもらった。時間はたっているが、脳梗塞としてきちんと入院治療を開始することになった。

 今朝病室に行ってみると、おとなしく寝ていた。食事は全部摂取してムセはないという。画像からは、よくこの程度の症状でとどまったものだと思う。とにかく患者さん本人には重症感がない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする