読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
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日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

帰省みやげ

2010-12-30 23:58:10 | ウェブ日記
今日から実家に帰省しています。
今回の帰省みやげの目玉は「八天堂」のスイーツパンです
何度か食べてすごく美味しいのが分かっていたので、これをぜひお土産にしようと思いました^^
しかし思わぬ誤算が。。。
13時過ぎに品川駅構内の八天堂に行ったのですが、この時点でチョコクリーム、抹茶クリーム、小倉クリームの3種類に「完売」の札が出ていました。
残っているのはカスタードクリームと生クリームのみでした。
本当は5種類全部買っていきたかったのですが、やむを得ずこの2種類のみで我慢しました。
まさか昼間のこの時間帯で売り切れているとは思わず、ちょっと驚きがありました。
もしかするとみんな同じようにこのスイーツパンを帰省みやげにしようと考えたのかも知れませんね。
でも不幸中の幸いなのはこの2種類がお店のお勧めNo.1とNo.2だったことで、初めて食べてもらうには悪くないと思いました。

そして実家に着き、食べてもらったところ、予想以上の大好評でした
「何これ、すごい美味い!」などの声が上がり、こちらも嬉しかったです^^
喜んでもらえればお土産の買い甲斐があるというものです。
このスイーツパンはやはり凄いです。
いつの間にか新宿でも売り始めていますし、本当に一時代を築きそうな予感がします。
他にも東京バナナやチョコの詰め合わせなども買っていったので、年末年始にみんなで食べたいと思います

「KAGEROU」齋籐智裕

2010-12-30 20:30:06 | 小説
今回ご紹介するのは「KAGEROU」(著:齋籐智裕)です。

-----内容-----
廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。
「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。
そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。
命の十字路で二人は、ある契約を交わす。
肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?
深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。
そこで彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。
第五回ポプラ社小説大賞受賞作。

-----感想-----
俳優・水嶋ヒロさんのデビュー作が小説大賞を受賞したということで一躍注目を集めたこの作品。
書店では軒並み品薄状態でしたが、先日大量重版されたらしく、ついに手に入れることが出来ました。
早くも100万部を突破したとのことで、今年最後の景気の良い話となっているようです^^

読んでみてまず思ったのは、言われているほどひどい作品ではないということです。
Amazonでの書評が酷評ばかりとのことで、本当に面白いのか少し心配もしましたが、実際にはとても面白い作品でした。
この作品では主人公の大東泰雄(おおひがしやすお)が臓器提供の契約を結ぶことが物語の中心としてあります。
自殺しようとしていたところを京谷(きょうや)という男に助けられたのですが、この男が臓器提供を専門に扱う「全日本ドナー・レシピエント協会(通称“全ド協)」という非合法組織の人間だったことから、物語が動き出します。
京谷の勧めにより、自殺ではなく臓器提供により自らの命を閉じることに決めた泰雄。
この後、ドナーが見つかって、普通なら泰雄が命の尊さを実感しながらこの世を去る、というような形になるかと思います。
しかしそこで終わるところをその後もう一工夫してあったのが良かったです。
これは水嶋ヒロさんのセンスの良さだと思います。
よくある命の尊さを問う作品とは大分違った作品になっていました。

気になったのは、「~のような」という比喩表現が多かったこと。
例えば、「デパートの紳士服売り場に置かれたマネキンのような顔」などで、こういった表現が10回くらいはあった気がします。
三浦しをんさんや村上春樹さんならもっと細やかな表現をすると思いますし、この辺りはまだまだ荒削りな印象です。
Amazonでの評価が批判ばかりだったというのは、この辺りが原因なのかも知れません。
とはいえ、これがデビュー作ということを考えれば仕方ないのではと思います。
この先経験を積んでいくうちに細かい部分の表現力も向上していくことに期待したいと思います。

この作品は一つ一つの文章ではなく、物語全体の構成で勝負するタイプだと思います。
なので文章力はまだまだでも、全体として見れば十分面白い作品です。
今回の受賞に関して「出来レース」との声もありますが、それは水嶋さんへの「ひがみ」や「嫉妬」も絡んでいるような気がします。
私的には賞の受賞に相応しい作品という印象を持ちました。
いきなりミリオンセラー作家となってプレッシャーもあるかも知れませんが、次回作でもぜひ頑張ってほしいと思います


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