ガリガリガリガリ…ガリガリガリガリ…
朝の山手線内で、異音がする。
まるで誰かがコーヒーミルでも回しているような音だ。
だが、座っている僕の所から、その出どころが確認できない。もちろん、コーヒーの香りもしてこない。
いったい何の音だろうと思っていると、いつの間にか収まってしまう。ところが、またしばらくすると、ガリガリガリガリ…が始まる。
気になって気になって、読書に集中できない。
どこの駅だったろうか、前に立っていた人たちが降りていったら、その発信源が判明した。
それは、新しい洗濯機の中吊り広告。
驚くことに、その中央部が動いている。
どうやら、同じ方向に回り続ける従来型の洗濯機ではなく、「右に左にクイック反転」するらしい。黄色いものが左右にダンシンしている。その動く模型が天井からぶら下がっているのだ。当然、モーターや電池も組み込まれているわけで、かなりコストもかけられているはず。それでも一応紙の広告というところがスゴイ!
これまでにも、暖簾、透明の筒に入ったポテトチップス、湿布薬の箱、もみじの枝など、あの手この手の中吊り広告を目撃してきた。でも、こんなのは初めてだ。
気がつけば、みんな音のする方向を見ているではないか。こいつは、すごい効果だ。お金をかけただけのことはある!
ただし、満員の車内で、しかも頭のすぐ上で、ガリガリガリガリを繰り返されたら、どうなのだろう。
このメーカーとこの製品、ゼッタイに忘れないとは思うけどね。
こちらは、帰りの中央線内の動かないバージョン。
一番上の写真は今朝の富士山。なんとなくピンクがかって見えた。