あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: しまなみ海道_生口島一周タンデムサイクリング&大三島の宿”紺玉”

2014年02月02日 | 旅するシーカヤック
2014年2月1日(土) この週末は、妻が久し振りに土日休みなので、『せっかくやから、どっか泊まりにいこうか?』 『どこ行くん?』
『山陰や山口方面は雪の心配があるし、近場でゆっくりしようや。 しまなみ海道あたりで、タンデム自転車でも漕いで、宿で美味しい魚でもどうかな』 『ええよ、そうしようか』

と言う訳で、土曜日は朝からしまなみ海道へ。
まずは、タンデム自転車のレンタサイクルがある生口島の瀬戸田サンセットビーチへと向かう。

まずは、受付で『自転車借りたいんですが。 タンデム自転車をお願いします』
『乗られた事はありますか?』 『ええ、何度か』 『じゃあ、大丈夫ですね』
手続きを済ませ、自転車を借りて準備をしていると、これから釣りに行く様な格好をした一人の男の方が近寄ってこられ、『あの、ブログやっておられる方ですよね? あのカヤックと自転車を積んでるクルマを見て分かりました』
俺は照れながら、『ええ、そうです』 すると、『ブログ、毎週見てますよ。 それにしても、いろんな所に行かれてますねえ』
『はい、お恥ずかしい限りです。 今日は、妻とタンデム自転車を漕ぎにきたんですよ。 シーカヤックはやられるんですか?』 『ええ、何度か漕ぎました』

『じゃあ、楽しんで来て下さい』 『はい、ありがとうございます』
いやあ、驚いた。 これまでも時折、浜でカヤッカーの方にお会いした時、『ブログの方ですよね』と聞かれた事はあったが、最近は他のシーカヤッカーの方に海でお会いする事も無く、声を掛けていただいたのは久し振りである。
それにしても、こんな素人のブログを毎週読んでいただいているなんて、そして声を掛けていただけるなんて、嬉しいものである。

***

そんなこんなで、嬉しい出会いから今回の旅はスタート!

思ったよりも気温は低く、出発時の温度はなんと3℃。 アンダーウエアを急遽追加し、上着もダウンジャケットに変更して出発。

今日は妻と二人で生口島一周、約28kmをカウンタークロックワイズで漕ぐつもり。
漕ぎ出して、しばらく進むと『ちょっと休んでいきんさい』と声を掛けられた。

見ると、駐車場の片隅にミカンの箱をおいて、お接待されているおばちゃんが。
『ミカン、食べていきんさい』 『はい、ありがとうございます』
『いつもここでお接待されているんですか?』 『人からもろうたミカンじゃけど、せっかくじゃから休みの日にはここに置いて帰るんよ。 今日も、もうすぐ帰るつもり。 でも、連休なんかは一日居るんよ』
『へえ、そうですか。 でも喜ばれるでしょう』 『冬は人が少ないけど、春になったら自転車の人も増えるよね』
『あー、このミカン、美味しいです。 これは漕いでる途中には良いですね』 『そうじゃろう』

ここで、美味しいミカンを2つほど食べさせていただき、『じゃあ、そろそろ出発します』 『はい、気をつけて』

***

漕いでいると途中から汗ばみ始めたので、ダウンジャケットを脱いで薄手のジャケットに着替える。
ただ、顔が寒いので、ネックウオーマーで顔を防寒して怪しい姿でペダリング。

この時期のしまなみ海道はサイクリストも少なく、漕ぎ易い快適なタンデム自転車旅。

途中では、暖かい飲み物と、途中の三原で買ってきたレモンパン&アンパンでエネルギー補給しながら漕ぎ進む。


瀬戸田まで来ると、まずはお昼ご飯。

11時半の開店に合わせて、ラーメン屋さんに一番乗り。

妻は中華そば、俺はニンニク中華そば。
『いただきます』 『おー、このニンニク中華、美味しいなあ。 ニンニクがええ感じや』
おいしい中華そばで体が温まり、少し漕ぐと汗ばむほどである。

お昼ご飯のあとは、最近お気に入りの美術館巡り。

ここ瀬戸田では、もちろん『平山郁夫美術館』である。 ここは数年前以来となる2度目の訪問。

いやあ、先日の奥田元宋も良かったが、やはり改めて観ると平山郁夫も素晴らしい。

小学生や中学生頃に書いたという画を見ると、そのレベルの高さにただただ驚かされる。

そして極めつけは、『求法高僧東帰図』、『パミール高原を行く』、『アンコールワットの月』などなど。
仏教やシルクロードをテーマにした一連の作品群には、完全に心を奪われる。 まさに至福の一時。

『いやあ、やっぱ一流の作品を観るのは楽しいな』

***

素晴らしい絵画を鑑賞したあとは、その心地良い余韻を楽しみたくなり、『ちょっとお茶しに行こうか』

瀬戸田といえば、お気に入りの『パティスリーおくもと』さん。
おいしいスイーツをいただきながら、サービスのコーヒーをいただき、楽しい一時。

再び漕ぎ出し、無事にサンセットビーチまで戻ってきた。

『タンデム自転車はサドルが今一で少しオシリが痛いけど、アップダウンも少なくて距離もちょうど良いし、楽しかったね』

***


大三島に移動し、まずは大山祇神社に参拝。

今回の旅の安全を祈願し、

妻は珍しいおみくじを発見して運試し。



その後、マーレグラッシアの潮風呂でのんびりまったりした後、今日お世話になる宿『紺玉』さんへ。

荷物を置くと、鷲ヶ頭山へ。

今日は、夕日が楽しめそうだ。

呉から大三島なんて近いので、なんでわざわざそんな所に泊まるのか? という意見もあるだろうが、俺は近場だからこそ泊まる価値があると考えている。
夕方になり、観光客が居なくなった町の雰囲気は、知っている大三島とはまた別の顔を見せてくれるし、こんなにゆっくり夕日を楽しむことができるのも、宿に泊まるからならではである。







いやあ、今日のサンセットは綺麗だったなあ。 妻も喜んでくれたようだ。 うれしいな。


***

紺玉さんに戻ると、楽しみにしていた夕食。

何と、刺身は大きなカワハギとオコゼ/虎魚!!!

カワハギは、肝もたっぷりあって美味そうだ。

ビールで乾杯し、おいしい刺身をたっぷりといただく。
『肝、旨いなあ』 『オコゼもおいしいね』

煮魚は、タモリ。

オコゼの唐揚げも。 熱々のうちにいただくと、これまた最高である。

ビールの後はぬる燗の日本酒で、美味しい魚料理をたっぷりと堪能させていただいた。 『ごちそうさまでした!』

***

翌朝も、オコゼのアラが入った美味しいお味噌汁の付いた朝ご飯をいただき、大満足。
『お世話になりました。 また泊まりにきますよ。 次回は呉から自転車で来ようかな』 『ええ、また来て下さい』

帰りは、盛港からフェリーで忠海まで。

今回の旅は、ブログを見て下さっている方との出会いから始まり、妻と一緒での生口島一周サイクリング、平山郁夫美術館、お気に入りの中華そばとスイーツ、温泉、しまなみの魚料理と、またまたバリエーションタップリで堪能することができた。
『いやあ、またまた最高の週末だった! さて、次はどこ行こう?』

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