あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 2010年漕ぎ初め_ブログが結ぶ縁

2010年01月02日 | 旅するシーカヤック
2010年1月2日(土) 今日は朝から晴れて気温も高い。 目が覚めて、久し振りの青空を眺めていたら、なんだか無性に漕ぎたくなってきた。 『今日、日帰りでちょっと漕いでくるけえ』
早速着替えて日帰りツーリングセットを準備し、シーカヤックをカートップ。 『じゃあ、音戸に行ってくる。 ちょろっと漕ぐだけやから、2時位には戻るわ』

という訳で、2010年の漕ぎ初めは、地元の海に決定。 ここは家から一番近い出艇地であり、2002年にカヤックを始めた頃、練習やツーリングによく訪れていたお気に入りの場所の一つである。
***
家から30分弱で、いつもの浜に到着。 駐車場に入り、クルマを停めようとすると驚きの光景が目に飛び込んで来た。

なんとそこには3艇のシーカヤックが並んでいたのである。 クルマのハッチは開けられ、道具も置いてあり、どうやら出艇準備中の様子。

瀬戸内の私が漕いでいるエリアでは、あまり他のシーカヤッカーに会う事がない。 それにこの浜は、地元の私もシーカヤックを始めるまで知らなかったほど、あまり知られていない場所なのに、そこにシーカヤックが3艇も! しかもクルマは県外ナンバーである。

『それにしても、県外から来て1月2日からこんなマイナーな場所で漕ぎ初めとは変わってるなあ』と思っていると、3人の方が準備を始められた。 男性2名、女性1名のグループである。

『こんにちは。 今日、ここから漕がれるんですか?』と聞いてみると、男性の方が『ええ、情島の辺りを漕いでみようと思ってます』との事。 『ところでどちらからですか?』 すると、『関西と東京からです』と驚きの答え。
逆に、『ここにはよく来られるんですか』と聞かれたので、『そうですね。 この辺りは日帰りツーリングコースなんで今は年に数回ですが、17年位まえにカヤックを始めた頃はよく練習やツーリングに来てたんですよ』

*** 17年前 ***


↑ カヤックを始めた頃の写真。 奥ノ内湾で偶然出会ったカヤッカーが、持参していたポラロイドカメラで撮影した写真を、私に下さったもの。 遠くに写っているのが、情島である。 『ポラロイド写真』というのも、時代を感じさせる。
17年前は、ウエアも種類が少なく高価だったので、普通のスポーツウエアやヤッケ、ゴム手袋などを着用して漕いでいた。 初めて買ったカヤックは、中古のファルトボート、フジタカヌーのSG-1。 このフネで、瀬戸内や錦川、江ノ川などを漕いでいた。 いやあそれにしても17年前というと、まだ20代。 懐かしいなあ。

*** ブログが結ぶ縁 ***

『ここにはよく来られるんですか』と聞かれたので、『そうですね。 この辺りは日帰りツーリングコースなんで今は年に数回ですが、17年位前にカヤックを始めた頃はよく練習やツーリングに来てたんですよ』
すると、『もしかして、ブログやっておられますか?』 『はい、瀬戸内シーカヤック日記っていうんです』 『あるくみるきく、ってやつですよね』と、これまた驚きの答えが返ってきた!

『ここもそのブログを読んで来たんですよ。 情島のツーリング記事がありましたよね。 ここに来て景色を見たら、ブログの写真と一緒なんで、ここに間違いないと思いました』 『いやあ、そうなんですか。 県外の人が、こんなマイナーな場所を知っているなんて不思議だなって思っていたんですよ』
そういう事だったのか!

『あのブログに書いてあった「北吉鮮魚店」も行ってきました。 残念ながら、店では食べることができなくて、持ち帰りだけでしたけど』 『あそこは、盆や正月の忙しい時期には、持ち帰りだけの営業なんですよ。 でもほんと、あの『さしみ屋さん』は良いですよ! 今度は普通の休日に行ってみて下さい』

その後もしばしお話しさせていただき、ゴールデンウイークや盆正月の休みになると3人で全国各地を漕いでまわっておられる事や、今回は宮島辺りを漕いだ後、倉橋島に来られた事などなどを伺った。

ここ数年、瀬戸内や日本海に漕ぎに行ったとき、偶然出会ったカヤッカーの方々から、『ブログの方ですよね』とか、『ブログ見てます!』と声を掛けていただく事が少なくない。 また、いただく年賀状にも、複数の人から『ブログ見てますよ』と書いていただいていることがある。
本当に嬉しいことだ。 ブログを続けていて良かった!

グループの方々の邪魔をしないよう、『じゃあ私は先に出ます。 気をつけて、ゆっくり楽しんで下さい』と、先に出発。

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今日の相棒は、エルコヨーテのワークショップで仕上げた『グリーンランドパドル』 アークティックウインドは、サブに回ってもらう。
キャンプツーリングの時はナローブレードの『アークティックウインド』を愛用しているため、このグリーンランドパドルの出番は、日帰りツーリングで年に数回程度ではあるが、自分の手のサイズに合わせて仕上げてあるため手にしっとりと馴染み、ブレードに浮力もあって漕ぎやすい、ナローブレード派の私にはお気に入りのパドルである。
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瀬戸内らしい穏やかな冬の海。 気温も高く、快適なパドリング。
 
情島、小情島、鈴鹿島と辿り、奥ノ内湾へ。 
 
空気はキリリと引き締まり、海はスッキリと透明度が上がっている。 その空気と海の透明感が、冬のツーリングの楽しみの一つ。
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お気に入りの浜に上陸し、浜を散策して大きな木の板を見つけた。 岩場にセットすると、快適な調理台兼イスの出来上がりである。
 
11時。 少し早いが、ストームクッカーをセットしてお湯を沸かし、カップラーメン(金ちゃんヌードル)とおむすびの昼食。 食後は、美しい瀬戸内の景色を眺めながら、テルモスに詰めてきた温かい紅茶で一息いれる。
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帰りは、弁天島に立ち寄り、2010年の海旅の安全を祈願。
 
快適な海を、グリーンランドパドルで漕ぎ進み、漕ぎ初めは無事終了!
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出発地点に到着すると、3人の方々は先に戻ってきておられた。 情島を一周されたとの事。 カヤックと道具を片付けながら、再びお話しさせていただいた。

『この辺りは、瀬戸内でもマイナーな場所です。 今度は是非、とびしま海道や、しまなみ海道あたりを漕いでみて下さい』  『ええ。 実は、この前ブログに書いてあった岡村島も気になっているんですよ』
『あの辺も良いですよ! またこっちの方に来ることがあったら連絡ください。 予定が合えば、ご案内しますから』
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『あるくみるきく_旅するシーカヤック』 このブログを通じて、瀬戸内の海旅の魅力が少しでも伝えられているなら、とてもうれしいことだ。
これからも、10年、20年(66歳か!)と旅の記録を続けて行く事で、『芸予諸島エリア』のシーカヤック旅情報なら『瀬戸内シーカヤック日記』と言われるようになるといいな。

朝の好天で思いついた、地元の海での漕ぎ初め。 そこで、こんな偶然かつ驚きの出会いが待っているとは!
まさに”ブログが結ぶ縁”。 2010年は、漕ぎ初めから幸先の良いスタートである。

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