この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

結局さっぱりわからなかった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。

2021-03-13 23:45:58 | 新作映画
 企画・原作・脚本/庵野秀明、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、3/13、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13にて鑑賞。2021年11本目。

 ※注意、ややネタバレ有。

 自分は『エヴァンゲリオン』をオリジナルのテレビアニメから追っていた(というか付き合っていた)世代です。
 こんな革新的なアニメ、今までにあっただろうかと思いながら、夢中になって見ていました。
 ただ、テレビアニメ全26話のうち、なぜか25話目を見逃してしまったんですよね。
 なぜ見逃してしまったのか、今となっては詳細はわかりません。
 当時ビデオデッキはあったと思うので、予約し損ねたんだと思います。 
 25話を見逃した上での26話ですよ。
 さっぱりわかりませんでした。
 当時の自分は26話がわからなかったのは25話を見なかったせいだ、と思ったりもしたのですが、後に25話を見てもわからないままだったんですけどね。笑。
 ともかくそれ以来自分にとって『エヴァンゲリオン』はさっぱりわからないまま、モヤモヤが残る存在なのです。

 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の完成が発表され、この作品によってエヴァンゲリオンが完結する、といわれたときも、それを観ても自分の中のモヤモヤは消えないだろうなと思っていました。
 26年間付き合ってきて、テレビアニメもすべて見て、劇場映画もすべて観て、それでも残る自分の中のモヤモヤがたかだか2時間半の最終作ですべて氷解するとはとても思えなかったからです。
 そして実際『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観ても自分の中のモヤモヤは消えませんでした。

 どこら辺がモヤモヤしたのか、、、いろいろあるのですが、例えば本作でシンジは14年ぶりにトウジと再会を果たします(体感時間で言えばもっと短い)。
 14年前にシンジはトウジのことを殺しかけてますよね?(それがシンジのせいではなかったにしても)
 自分が(を)殺しかけた相手と何事もなかったかのように打ち解けることって出来るものなんですかね。
 せめて「あのときはゴメン」「あれはお前のせいやない」ぐらいの会話シーンはあってしかるべきだと思いますが、そういったものは無し(もしかしたらテレビアニメの方でそういったシーンってありましたっけ?)。

 本作では主要登場人物の一人一人がシンジに向かって心情を吐露するシーンがあります。
 最終的に黒幕っぽい存在になってしまったシンジの父ゲンドウも心情を吐露するのですが、それがもう安っぽいんですよ。
 そんな理由でアナザー・インパクトを引き起こそうとしているんかい!とツッコミを入れたくなりましたね。
 本作は完結編として主要登場人物にそれぞれ何かしらの決着をつけているのですが、手品の種を知らされているような「そんなことは知りたくなかった」感もあり、ゲンドウの心情はその最たるものでした。

 ラストシーンもあまり納得は出来なかったなぁ。
 ヒロインはお前かい!?って自分は思っちゃいましたけど。
 それに最後の最後で声優がチェンジしちゃうのもねぇ、、、どういう演出意図があるのか、正直感心はしませんでしたね。

 本作のyahoo映画の評価値は4.33 点。
 非常に高いです(ただし先日の記事でも書きましたが公開前に5点をつけたレビュアーが少なからずいたので信用度は低い)。
 自分は上述のような理由で本作を高く評価は出来ませんが、高く評価した人たちは自分が不満を覚えたことも含めて「良い」と思っているのでしょうね。
 まぁ自分にしてもこれ以上『エヴァンゲリオン』に振り回されることがないのだと思うとホッとする気持ちはあります。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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