この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

チェイサー。

2009-12-21 21:24:10 | 旧作映画
 ナ・ホンジン監督、『チェイサー』、DVDにて鑑賞。


 年間五十本のペースで映画館で映画を観ていると、自分の場合観たい映画はほとんど映画館で観ることになります。
 それでも年に何本かは観逃してしまう映画もあるわけで、『チェイサー』はそんな一本です(他は『女の子ものがたり』とか『エスター』とか『マイマイ新子と千年の魔法』とか。結構あるじゃん。)。

 一言でいうと不愉快な映画でした。
 まず主人公のジュンホが馬鹿すぎる。
 彼は元刑事のデリヘル経営者なんですが、デリヘル嬢の失踪を彼女たちが手付金を持って逃げたんだと思い込むんです。
 まぁ一人目はいいよ、一人目は。逃げたんだと思っても。でも二人目が失踪して、その二人が同じ客に呼ばれてることがわかった時点で事件性を疑えよ。
 さらに三人目が失踪して、彼女は一人娘を残しているのに、それでも逃げたんだと思いますか。
 本当に見ていてイライラしましたね。

 さらにイラつくのが警察。
 偶々連続殺人犯を捕らえることが出来たのに、証拠がないから釈放って、、、アホかぁああああ!!って見ていて叫びそうになりました。

 極め付きに不愉快だったのが、終盤になってからの展開で、、、タバコ屋でのあのシーンは、そりゃないんじゃないの?といいたくなりました。

 先ほどから不愉快だとか、イライラするとか、アホか、とか散々に書いてますけど、この映画の場合それが褒め言葉なんですよね。
 何でかっていうと作り手が、見る者にそう思わせるように作っているから。計算ずくで見る者を不愉快にさせてるんです(ここらへんは『マーターズ』に通じるものがあります)。
 上手いなぁと感心しましたよ。
 こんな上手い監督があっさりと長編映画でデビューするんだから、やはり韓国映画は底知れないものがあるな、って思いました。
コメント (3)
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