アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
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辺野古護岸工事目前、「承認撤回」は゛ラストチャンス”

2017年04月22日 | 沖縄・翁長知事

     

 辺野古新基地を阻止するために、翁長雄志知事は直ちに埋立承認を撤回すべきだ、とこれまで何度も言ってきましたが、ほんとうにもう一刻の猶予もなくなりました。あえて言いますが、「承認撤回」は今が゛ラストチャンス”です。

 「政府は…今週後半以降に着手を延期していた護岸工事について、来週にも始める方針を固めた。反対運動の活発化をにらみ、警備態勢の再確認を進めていたが、近く準備が整う見通しになった。政府関係者が20日、明らかにした。
 護岸工事では、海上に張り出す形で建設する施設の外枠を造る。大量の石材や消波ブロックが海底に積み上げられることで原状回復は困難となり、沖縄側が反発してきた辺野古移設問題は大きな節目を迎える」(21日付中国新聞=共同配信)

 今すぐ工事を止めなければ、取返しがつかないことになります。「県民投票」などと言っている場合ではありません。

 「国は…護岸工事に着手するとみられている。取り返しのつかない環境破壊がなされる前に、直ちに撤回を行うべきである。…昨年暮れの最高裁判決は、知事には埋立承認権者として広範な裁量権があることを例示した。…知事は埋立承認権者として承認撤回ができる」(桜井国俊沖縄大名誉教授、4月16日付琉球新報)

 「翁長知事は埋め立て承認の撤回を打ち出し、これ以上の海の破壊を許さない姿勢を明確に示すべきだ。…埋め立て承認の取り消し・撤回は翁長知事の選挙公約であり、だからこそ沖縄の有権者は、公約を裏切った仲井真知事に10万票近い大差をつけて翁長氏を当選させたのだ。撤回に対する支持はそこですでに示されている。改めて県民を試すようなこと(県民投票ー引用者)はすべきではない」(目取真俊氏、4月19日付琉球新報)

 「今、世界に誇る辺野古・大浦湾の生物多様性は風前の灯です。緊急に必要なのは県民投票ではなく、埋め立て承認の撤回です。これまでに投げ込まれたコンクリートブロックは撤去可能ですが、石材や土砂が投げ込まれれば撤去不可能です。取り返しがつかなくなる前に、一刻も早く翁長知事が『撤回』に踏み切ること。それこそが、海の恩恵を知る地元住民、そして大浦湾海上、米軍キャンプ・ジュワブゲート前で、基地建設を何とか止めたいと必死で頑張っている県民の共通の切なる思いです」(浦島悦子さん・名護市、4月22日付琉球新報)

 翁長氏、そして「翁長与党」の共産党、社民党、自由党、社大党などの党会派、「オール沖縄会議」のメンバーは、こうした声をどう聴くのでしょうか。

 あす(23日)投票のうるま市長選で「オール沖縄」候補はあえて「辺野古新基地阻止」を前面に掲げず、何度も応援に行っている翁長氏も「撤回」はおろか「辺野古新基地」自体に触れようとしていません。選挙選を報じている「しんぶん赤旗」も同様です。

 その一方、「翁長与党」はじめ「オール沖縄」陣営は、今月29日にまた「県民集会」を行い、「翁長雄志知事にも参加を求める」(22日付琉球新報)といいます。
 しかし、翁長氏はすでに3月25日の「県民集会」で、「撤回を、力強く、必ずやる」と言明したではありませんか(写真中)。にもかかわらず、この切迫した情勢の中で、「撤回」は1ヶ月近く棚上げされたままです。これが翁長氏の手法であり、本性です。
 
 翁長氏の空約束・アリバイづくりの場となる「県民集会」を繰り返すより、県庁の知事室の押しかけ、その場で翁長氏に「承認撤回」を表明させる行動こそ、いま必要なのではないでしょうか。


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