トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

「トルコは3か月の緊急事態を宣言する」エルドアン大統領

2016年07月20日 | 国内
7月21日 エルドアン大統領は20日、全国に3か月間の緊急事態を宣言しました。

 Hurriyet

「緊急事態の目的は、最も効果的に、迅速に、わが国の民主主義と、法のルールと、市民の権利と自由への脅威を抹消するために必要なことを行うことにある」と大統領は言いました。クーデタ-以来つづいている国家治安協議会と閣僚会議の後、エルドアン大統領は、トルコ憲法120条の下に、3か月間の緊急事態を宣言すると言いました。


最高司令官の補佐官がギュレニストへの忠誠を認めた

 参謀長フルシ・アカル将軍の補佐官レヴェント・テュルクカン歩兵中佐が、未遂クーデターの背後にいたと言われる組織(ギュレニスト組織)への忠誠を証言し、ギュレン運動に関わるようになったいきさつを告白、また、この組織が最高司令官たちの盗聴をしていたことも認めました。

 Hurriyet

「私は貧しい家庭に生まれました。父は田畑を持たない、貧しい農夫でした。私が初めてフェトフラー・ギュレン運動に出会ったのは中学時代です。私は優秀で有望な学生でした・・・」と、ギュレニスト組織との関与容疑で逮捕されたテュルクカンは語りました。「私は軍人になりたいと思っていました。やがて、ギュレニスト組織のために動くようになりました」

「1989年、私はウシュクラル陸軍専門学校の試験を受けました。合格すると確信していました。組織の“兄弟”たちもそう思っていました・・・そうです、私は組織のメンバーです。私はフェトフラー・ギュレンのコミュニティの者です・・・私は、参謀長の副官の地位についてから、組織にために、与えられる命令を実行しはじめました」

テュルクカンはまた、盗聴器を使って、前参謀長ネジュデット・オゼル将軍の盗聴していたことを認めました。「私たちはいつもオゼル将軍の盗聴をしていました。テュルク・テレコムで働いている“兄弟”が、盗聴器を提供してくれました。週に1度、私は盗聴器を“兄弟”に届けました。私はネジュデト・オゼル将軍、フルシ・アカル将軍、ヤシャル・ギレル将軍をずっと盗聴していました。私は7月14日木曜午前10時、クーデターについて知りました」

テュルクカンは2011年から2015年、オゼル将軍の副補佐官を務め、その後、補佐官に昇進しました。「私は“ラジオ”と呼ばれる盗聴器を使いつづけました。盗聴器は指の先くらいの大きさで、毎日、将軍の部屋の、ある場所に置き、夕方、帰るとき回収しました。バッテリーは1日もちました・・・ときどき参謀長の部屋の盗聴器の捜索がありました。私は当然、事前に知っていましたから、捜索前に取り除いていました。

7月15日午後、私はメフメト・ディジュリ将軍の部屋へ行きました。彼も組織のメンバーでした。ディジュリはアカル参謀長に“あなたはケナン・エヴレンになるか?”と尋ねると言いました。ディジュリは、アカル将軍がクーデターの誘いに応じると思っていたようです。しかし、アカル将軍は応じなかった。司令官たちも応じませんでした」(註:ケナン・エヴレンは1980年、軍事クーデターを起こし、1989年までトルコ大統領を務めた人物)

アカル将軍は午後8時から9時、自分の部屋にいて、国家情報局(MIT)のフィダン長官と話していました。フィダン長官が部屋を出ると、完全武装した特殊部隊の兵士たちが本部に入ってきました。ディジュリもいました。5分後、ディジュリは、私たちに“入れ”と言って、去りました」とテュルクカンは言いました。


エルドアン大統領のホテル襲撃にかかわった中尉が捕らえられた

7月15日の未遂クーデター中、エルドアン大統領のホテル襲撃にかかわった1人の軍人が、7月21日、トルコ南西部で捕らえられました。国営アナドル通信は、エルドアン大統領のホテルを襲撃した1人アリ・サルベイ中尉が告発されたと報じました。サルベイは南西部ムーラ県ウラ地区を車で走行中、警察の検問で捕らえられました。

 Hurriyet

情報源によると、サルベイは武器を持ち、私服だったそうです。15日の夜、大統領のホテルを襲った兵士たちの捜索はまだつづいています。大統領がクーデターの警告を受け、イスタンブルへ向かってホテルを発った直後に、襲撃が行われました。

クーデター後、6000人以上が拘束されましたが、その半分は軍人でした。クーデターは、アメリカに住む宗教学者フェトフラー・ギュレンの信奉者たちが組織したと言われています。かつてはエルドアンの友人だったギュレンは、トルコ内の信奉者を通じて、政府転覆のためのキャンペーンを行い、告発されていました。


クーデター中、戦車に2度ひかれて、死ななかった男

7月15日の未遂クーデター中、イスタンブルのウスキュダル区で、2台の戦車にひかれて、生きのびた男がいます。近くの防犯カメラが、戦車の前に横たわって戦車を止めようとしているサブリ・ウナルさん(34)を撮っていました。

Hurriyet

「英雄物語のほんとうの主役は、犠牲になった方々や負傷した方々です。私は一瞬のプロテストをしただけ」と、病院で治療中のウナルさんはドーアン通信に語りました。防犯カメラの映像によると、ウナルさんは、進んでくる戦車を止めようと両手を上げ、戦車の前に寝転びましたが、戦車は止まらず、彼の上を通りすぎました。ウナルさんはとっさに戦車の車輪の間に入って生きのびました。

 Hurriyet
「私は戦車に石を投げ、止まらせようとしましたが、戦車は止まらなかった。ひかれると思った瞬間、私は車輪の間に寝転びました。ありがたいことに、私は生きのび、立ち上がりました。次の戦車が迫ってきたので、逃げようとしましたが、逃げられないとわかって、私はまた、車輪の間に身を横たえました。2番目の戦車は私の腕を砕きました」

戦車が去った後、立ち上がれずにいるウナルさんを防犯カメラが撮っていました。人々が救助に駆け寄ってきました。


最大野党CHPがクーデター反対を強固にする大集会を開く

未遂クーデターの余波で、政府の大規模取締りがつづく中、最大野党・共和人民党(CHP)が、7月24日、イスタンブルのタクシム広場で「共和・民主集会」を開くと、同党のテキン・ビンギョル副議長が言いました。

 Hurriyet


「わが党の議長も副議長も、議員も国民も参加します。15日の未遂クーデターのショックはつづいていますが、いま、われわれはクーデター反対の態度を明らかにします。われわれは民主主義と共和国議会への信念と決意を、政党のべつなく、すべての国民とともに、くり返し主張します」


   「ときどきダイアリー」ヘ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヘリ2機と特殊部隊員25人... | トップ | 「クーデター反対!」が盛り... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国内」カテゴリの最新記事