『繕い裁つ人』 という映画を見てきました。
友人が blog で紹介していて、こういうのいいなぁ~ と思ったのがきっかけです
祖母の洋裁店を引き継いだ2代目の南市江(中谷美紀さん)。
“人の顔の見える服”“人に寄り添う服”にこだわり続ける市江の前に現れたのは、百貨店のバイヤーの藤井(三浦貴大)。
受け継いだものを守りつづけること と 新しいものに挑戦すること。
前者一辺倒だった市江の姿勢が、藤井の出現によって、漣のように揺らぎはじめる‥‥
ゆっくりと丁寧に時間が流れていく物語でした。
言葉づかいもとてもきれい。
オール神戸ロケ で撮られた映画だそうで、画面もとても美しいというか、ノスタルジック。
丁寧に暮らすこと の良さがとても実感できました。
せつなくて、懐かしくて、何度も泣きそうになりました‥‥
それでも、守りつづけてそれで良しではだめだなぁ、と考えさせられもしました。
思えば、子供の頃の、お出かけの洋服は、自宅で洋裁を仕事にしている人に作ってもらっていました。(母は簡単な普段着しか縫えませんでしたので。)
既製服も着ていましたが、“洋服を仕立ててもらう”のが当たり前の時代でした
足踏みミシンも家にありましたし、洋裁学校もたくさんありましたし、当時住んでいた家の隣は、紳士服のテーラーでした。
夏の日盛りに、母に手を引かれて採寸に行ったことや、背が伸びるとワンピースの裾を出したことや、最後に仕立てて貰ったのは、中学生の頃のチェックのスーツだったとか‥‥いろいろ思い出せて良かったです
この映画の原作はレディースコミックなんですね。
全6巻で完結しているそうですが、やはり映画とはストーリーも少し違うようですね‥‥
今は、スクリーンの上の感動に留めておきましょうか