夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『マイ・フェア・レディ』 霧矢イライザver.

2013-05-26 11:54:08 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ

日生劇場で『マイ・フェア・レディ』を観てきました。

イライザ役は霧矢大夢さん、きりやんです。
きりやん、女優デビューおめでとうございます

きりやんのイライザは、なかなか可愛らしかったです。
歌は、まだ高音で歌うことに慣れていないのか、男役時代のきりやんの歌声に比べると、物足りない気がしましたが、きちんと丁寧に歌っていました。

レディに成りたくて、途中からはヒギンズ教授を喜ばせたくて、一生懸命に努力を重ねたのに、夜会で成功して今度こそは喜んでくれると期待するも、ヒギンズ教授からは労いのことばひとつなく、あくまでも研究対象としか見ていない。ついに爆発するイライザ。

きりやんのイライザは、とても真面目に、レディ修行に励んだのだろうな…だから、ヒギンズ教授への落胆も大きい訳で…いじらしい女の子でした。
単なる“粗野で無学な花売り娘”ではなく、“今は粗野で無学だけど向上心や観察力はちゃんと持っている花売り娘”という感じもちゃんと受けました。

『マイ・フェア・レディ』は『ミー・アンド・マイガール』とほんの少しリンクしているのですよね。(サリーをレディに仕立てたのは、ヒギンズ教授という設定。)
そして、時代はエドワード8世が王位を棄てた前後。(ミーマイでマリアおばさまが「国王陛下が植民地の女のために…云々」と言っています。エドワード8世の退位は1936年。)
そういった意味で、きりやんの女優デビューが『マイ・フェア・レディ』というのは、宝塚時代からの縁の糸がつながっているような気もします。(←無理やりなこじつけかな)


さて、今回から『マイ・フェア・レディ』は演出が、がらりと変わりました。
今回の演出は、G2氏。

私は、大地真央さんのイライザで何回か観ています。
故細川俊之氏のヒギンズ教授はダンディーでセクシーで…草刈正雄さんのヒギンズ教授もはまり役で…浦井健治くんのフレディは一途で微笑ましくて…とか、いろいろ思い出もあり、馴染んでいる部分も多いのです。

スペインの雨」が「日向のひなげし」に、「踊り明かそう」が「じっとしていられない」に、タイトルも歌詞も変わってしまったのは、かなりの衝撃でした。
またタイトルは同じでも、歌詞はすべて変わっている気がします。

さらに、今まではイライザに焦点を当てて作られていたのが、今回は、イライザ、ヒギンズ教授、ドゥーリトルをはじめとする下町の人々、等の生き方についてより深く描かれている気がします。

特にヒギンズ教授については、かなり掘り下げられていると思いました。たくさん歌うし…
(ヒギンズ教授って、あんなに変人でしたっけ?上流社会で育ったはずなのにひねくれた性格だし世間知らずのお坊っちゃまが、音声学の研究に没頭するあまり、人づきあいが不器用なまま大人になってしまった…というのが今までの印象でした。)
ヒギンズ教授に対して、ちょっと腰が引けてしまったのは、初めてです。

なので、イライザのシンデレラストーリーというハッピーミュージカルから、ちょっと人間ドラマチックに変化したような気がします。
今までは、大地真央さんの存在感があまりに大きくて、イライザ中心に観ていた、という部分もあると思いますが。

現時点では、私は以前の演出の方が好きだなぁ…
演出は古くさい部分もあったかもしれませんが、「ミュージカルを観てる」と実感できたのですよね…


とりとめなく長くなってしまいましたのでとりあえずここまでとします。

コメント
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